【これホント!?】コンディションよく体脂肪を落とすなら、しっかり食べよう!
自分の納得する体形でいたいのは老若男女を問わず永遠の課題です。
余計な脂肪を付けずに筋肉量をしっかり維持することが健康的な姿を思い起こさせますよね。
体脂肪を落としていくためには、食べたいものがあってもグッ!と耐えて1日の摂取カロリーを少なくして過ごし続ける…っていうことをイメージするかと思います。
実際はその通り、基本は我慢です。入ってくるエネルギーよりも出ていくエネルギーを大きくする必要があります。
ただ、これにも色々と方法がありまして…今回は、どうやって食事管理をすると健康的に理想の体形に近づくことができるのかについて解説します。
健康的にシェイプアップするなら食べることが必須

結論はしっかり食べる日を1週間に2日作ることです。
「脂肪を落としてスリムになりたいのに食べていいの?」
そう思いますよね?それがいいんです!
減量中にしっかり食べることを【リフィード(Refeed)】と言います。
この記事の中では最重要ワードなので覚えておいてくださいね。
今回はこのリンクにある論文の結果を見ながら進めていきます。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7739314/
順に解説していくので是非読み進めてみてください。
カロリーは、総量が同じでも摂り方で結果が変わる

では、1週間に2日しっかり食べる日を設定した結果どうなったのかをお伝えします。
20代半ばの27人 (年齢:25 ± 6.1歳;身長 169 ± 9.4 cm; 体重80 ± 15.6 kg) をエネルギーの摂り方の違いによって2グループに分けました。
・1週間のうち5日は必要カロリーから-35%で過ごし、残りの2日を必要カロリーの100%で過ごすリフィードグループ(RF)
・1週間全ての日を必要カロリーから-25%で過ごすコントロールグループ(CN)
この2つのグループはどちらも1週間の平均で必要カロリーから-25%のカロリー収支になるように計算されています。その状態で7週間過ごしました。
RFグループは必要カロリー100%で過ごす日の増加分を炭水化物から摂るようにしています。
7週間で体重、体脂肪量、除脂肪量、安静時代謝量の変化を確認しました。
どちらのグループも体重と体脂肪量は大きく減少しました。
体重
RFグループ -3.2kg
CNグループ -3.6kg
体脂肪量
RFグループ -2.8kg
CNグループ -2.3kg
しかし、グループの違いによる差は見られませんでした。
どちらも必要な摂取カロリーよりも少ない水準で生活していたので体重減少は十分予想できる結果です。
しかも、その中の大半を体脂肪の減少が占めていることを考えると減量としては大成功なのではないかと考えます。
かたや、徐脂肪体重と安静時代謝量はRFグループが有意に低下量を少なくしました。
徐脂肪体重
RFグループ +0.4 kg
CNグループ -1.3 kg
安静時代謝量
RFグループ -38 kcal
CNグループ -78 kcal
除脂肪体重とは体脂肪を除いた体重のことで、内臓を含めた筋肉や骨、体内の水分量を反映するものです。
こちらが減少してしまうということは筋肉量の低下が考えられるので極力低下を抑えたいところです。
しかし、RFグループに至っては、摂取カロリーをマイナスに設定しているのにも関わらず除脂肪体重(≒筋肉)を増やすことができているんですからすごいですよね。
通常、摂取エネルギーの不足分は自分自身の筋肉や体脂肪を分解することにより確保して活動を継続しようとします。だからこそ上の比較では体脂肪量が大きく減少しました。
週に2日間のリフィードが筋肉の分解を抑制した可能性が高いです。
安静時代謝量についても、からだが摂取できるエネルギーが慢性的に不足すると(この実験では7週間)通常は低下します。
収入がないのに浪費できませんからね。
だから自然に内臓の活性なども低下させ省エネで過ごそうとします。
その低下量がRFグループではCNグループのおよそ半分に抑えられているのでこれは結構大きな違いになりそうですよね。
しっかりトレーニングもしている

実はこの実験、結構しっかり筋トレもしています。
トレーニングによるからだの反応と合わせて上の章の結果を考えた方がよさそうです。
筋トレは、
上肢回りのトレーニング中心のセッション、
・6種目
・それぞれ3~4セット
・1セットの反復回数は6回から始めて10回まで徐々に増やす
下肢回りのトレーニング中心のセッション
・5種目
・それぞれ3~4セット
・1セットの反復回数は6回から始めて10回まで徐々に増やす
をそれぞれ1週間に2回ずつ合計4回行いました。
かなりがっつりトレーニングしてますね。笑
しかも、この実験のすべての参加者は体重当たり1.8gのタンパク質を摂取するように計算されています。
体重当たり1.8gってなかなか多い量になります。
これだけ取れれば日本人の1日分のタンパク質摂取目標は余裕でクリアできます。
トレーニング後はプロテインも飲んでいます。
もちろん、ここで摂るプロテインも1日の中で摂取するカロリーの計算に含めた上で-25%に設定しています。
ということは、トレーニング日は少し食事量が少なくなりますね。
おそらくこの介入がなければRFグループの除脂肪体重は低下していたのではないかと考えられます。
いきなり週に4回は難しいかもしれませんが、やはり健康的にシェイプアップするにはトレーニングも欠かせない要素になりそうです。
痩せる以外の価値観も尊重します

間違ってほしくないと思うのは、痩せることだけが正解じゃないということです。
最近は痩せ至上主義が過ぎるんじゃないかと個人的には思っています。
価値観の多様性がととても乏しいなと感じます。
痩せればそれでオールOKではないですよね。
その過程で、あなたのからだと心が荒んでしまっては元も子もないですから。
体重やカロリー管理を細かく行う人ほど摂食障害の重症度が高くなりやすいというデータもあります。
【闇…】あなたは日々の体重測定していますか?そこにはダークサイドがあります…
数字に意識が向き過ぎてしまって、0.1kgでも体重が増えてしまった自分が劣って見えてしまうんですよね。
体重は1日の中でも測定タイミングによって当然変動しますし、
その増加分が筋肉なのか?脂肪なのか?っていうところでも意味は全然変わってきます。
ここまでシェイプアップに関することを書き続けてきましたが、
痩せたという結果だけがあなたを良くする要素ではないんじゃないかと思います。
その過程で得たトレーニングや食事の知識や感覚だったり、目標に向けて頑張れるメンタリティだったり、
シェイプアップという手段を通じて、もっと大きな枠であなたの生活を良くできる要素はゴロゴロしているんです。実は。
そこに目を向けてもらいたいと思います。
痩せるのが正義で、太るのが悪っていうALL or NATHINGな考え方は持たないようにしてもらいたいと思います。
食べて絞る

まとめます。
食べて絞りましょう。これが結論です。
一見矛盾して聞こえますが、実験では常に少ない摂取カロリーで過ごすよりもしっかり食べる日を設定した方が落としたくない筋肉量や代謝量をキープできていましたよね。
からだの変化においても、メンタル面においても、”リフィード”があなたにもたらす恩恵は結構大きいんじゃないかと思います。
食べてもいいんですからね。しっかり食べることは心もからだも充実させてくれますよ、やっぱり。
体脂肪を落としながら筋肉量や消費カロリーの落ち込みを防いだ実験のような結果を得るためには高タンパクな食事もポイントかと思います。
今は色んな手段でタンパク質を手軽に摂れるようになっています。肉や魚だけではなくてパンやパスタなどの主食類を高タンパク化している商品とかもあるんですよ。
肉や魚だけじゃタンパク質を摂り切れなかったり、食事内容に飽きてくるような場面は確実に来ます。
それで挫折しないための手段として継続して自分自身に投資しながら手軽に食事できるツールを確保しておくものいいかもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございました。
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