筋トレでもスポーツでも、1つのセッションにストーリーを持たせようという話
石川県小松市にある
パーソナルトレーニングジム
LOCOZYです。
今回は
・1つのセッションを
最大限効率化する
・無駄な時間を作らない
・しっかりメッセージを伝える
こんなことを目的とする
トレーナーを含めた運動指導者が
セッションを組み立てる際の思考をシェアしようと思います。
トレーナーは
どんなことを考えながら
プログラムを作っているかが
伝われば幸いです。
運動学習って、
ある時いきなり
グッ!グッ!!と
一気に進むものだと
理解しています。
少しずつ
積み上げていく
ものではなく、
指数関数的に
ある点を境に
一気にステージが変わる
イメージです。
そのテイクオフポイントを
いつ迎えることができるかは、
膨大な反復量と
変化や違いをキャッチする
意識を持つことに限ると
思っています。
つまり、
狙いを明確にしてたくさんやる!
です。
そのことから見ていきましょう。
狙いを持った構成で
種目間につながりを
持たせよう

大切にしているのは
セッション全体を貫く軸を
持たせること、
原点にして目的となるものを
定めることです。
ダイエットならダイエット、
筋肥大なら筋肥大、
パスの正確性向上なら正確性向上、
その日のセッションで採用する
全ての種目について
同じ目的に帰結させます。
”二兎を追う者は一兎をも得ず”
とは本当によく言ったもので、
あっちもこっちも手を出すと
結局どちらも中途半端に
終わってしまう場合が多いです。
だからまずは、
何を追い掛けるのかを
明確にします。
それが自分自身の思考の整理に
つながりますし、
迷った時の道しるべになります。
考え始めると
色々盛り込みたくなるんですよ。
あれもこれも付け足して
トッピング全部乗せの
ラーメンみたいになります。
ラーメンは色々乗せた分
おいしくなるのでいいんですが、
トレーニングは色々乗せすぎると
大事なものがかすみがちです。
ポイントは
いかにそぎ落とすか、
洗練するか
だと思っています。
良いかつお節を使って
めちゃくちゃおいしい
澄み切った出汁を
取りましょう。
1つの大テーマの中で
徐々にトレーニング負荷を上げていく
外してはならない
方向性を定めたら、
その中でトレーニング効果
を最大化する順番を考えます。
それぞれの種目を
A,B,C,D,E,F,Gとすると、
A→B→C……→Gと
つながりを作りながら
トレーニング強度を
増していったり、
(A,B)+(C,D,E)
→(F,Gのパフォーマンス最大)
のようにメイン種目に
収束させていくことが多いです。
あとは、
絶対に集中力を持った状態で
取り組みたい種目があるなら
疲れすぎないタイミングで
出来るようにしたり、
基本的には
高重量、
高速度、
高回数反復など
運動強度が高いものを
セッションの前半に
持ってくることが多いですね。
この辺は
ケースバイケースかつ
オリジナリティが
出るところなので
絶対の正解はありませんが、
どのようにセッションを
展開するかにも
”何を高めるのか?”
という芯を通すと
上手く収まります。
具体例①
例えばスクワットだと…

いきなり限界に近い重量を担いで
スタートする人は
少ないと思います。
少なからず
いくつかの準備運動を経て
しっかり負荷を掛けますよね。
その準備運動に当たる部分を
しっかりスクワットに向けて
カスタムしましょう。
同じ時間を掛けるなら、
何となくストレッチして
終わらせるよりも
効果的なことが
たくさんあります。
例えば、
スクワットで
安定した姿勢を保ったり、
強い出力を発揮するためには
体幹の固定力が不可欠です。
そのために
いくつかの体幹トレーニングが
役立つと思います。
その中でも
個人的には
ゆっくりでも
意識を全身に巡らせながら行う
ピラティスを良く採用します。
体幹部の位置関係を
変えないようにしながら
手脚を動かす制約が
体幹部への負荷を高めて
この後のスクワットにも
有効に作用します。
その後、
股関節周囲の可動域を
確実に広げて、
深くしゃがんでも
腰や膝にネガティブな作用が
広がらないようにしておくことが
大切です。
しゃがんだ時に
背中が丸まってしまうエラーは
多く見られますが、
この要因は股関節の可動域問題と
動作全般における
体幹の固定力維持問題で
あることが多いです。
しかもこれらの要因は
その能力を持っていない
わけではなくて、
正しく組み合わせて動く感覚が
無いだけだったりするので
少し目先を変えて
動きの組み合わせを
意識してもらうと
グッと良くなる場合も
少なくありません。
この段階では、
スクワットと同じ重力方向に
負荷を受けながら行うと
効果的なので
立位で負荷を受けるように
Deepスクワットや
軽負荷オーバーヘッドスクワットを
採用することが多いです。
そして、
最終的なアウトプットとして
負荷を担いだスクワットを
行うようにします。
もちろん
疲れない程度の量に収めた上で
ウォーミングアップセットを
入れながら体を重さに適応させ
メインセットを多めのボリューム
にしてプログラムします。
具体的な反復回数の目安などは
こちらの記事
に詳しく書きましたので
参考にしてください。
具体例②
サッカーやバスケなどの球技だと…

球技を含む色々なスポーツでも
基本的な考え方は同じだと
思っています。
このセッションで
高めたいテーマを決めて
そのテーマに沿った
オーガナイズ(設定)で
トレーニングを展開します。
例えば、
パスの出し手と受け手の
タイミングを合わせたいと
思うなら、
ウォーミングアップから
その点を意識できる内容で展開し
声をかけ続けます。
最初は、
出し手と受け手を
向かい合わせてのパス練習です。
【自分】、【味方一人】、【ボール】
だけの関係で
セッション中の時間は
100%プレーに関与し続ける
状況を作ります。
この時に
受け手がボールと接触する
ポイントをマーカーなどで
指定して出し手の
タイミングと距離感を制約すると
動きのある実戦に近い状況で
プレーしやすくなります。
次に、
2対1や2対2など
少し複雑性を増します。
【自分】以外に
【味方一人】、
【相手一人or二人】、
【ボール】
を見る必要が出てきます。
更には
自分たちのタイミングで
プレーできなくなるので、
受け手が
相手から十分に離れた
タイミングでパスを出す
出し手のパス出し準備が
整ってから(目が合ってから)
動き出すなどの重要性が増します。
この中で、
相手との駆け引きや
いかに良い状態で
パスを受けることができるかの
試行錯誤ができるので
より実戦に生きる練習が
できるようになります。
あとは、
この規模を5対5、10対10など
実際の試合規模に
近づけていくだけですが、
練習の中で絶対にそこまで
関与人数を増やす必要も
無いかもしれません。
理由は、
人数を増やし過ぎると
一人がプレーに関与する時間が
減ってしまうから。
バスケットなど
比較的狭いコートであれば
無関与な状態には
ならないかもしれませんが、
サッカーなどは
反対サイドにボールがあったら
積極的にボールにプレーすることは
難しいです。
つまり
何もしない時間が
できてしまうのです。
せっかくやっているのに
これはもったいない。
だから、
もっと小規模な制約
(3対3や4対4など)を課して
積極的にプレーに関与する時間を
増やしていく
スモールサイドゲームを
採用することをオススメします。
試合の一場面を
切り取るのではなくて、
試合全体を
縮小するイメージです。
その中でテーマにしていること
(パスのタイミング改善)が
自然と多くなるように
設定を調整します。
このように意図した現象を
たくさん誘発できるような
制約を課す手法を
エコロジカルアプローチ
と言います。
界隈では
注目されている
コーチング方法です。
第三者に意図が
伝わるくらい
明確な構成を立てよう

長くなってしまいました。
まとめます。
上に示したどちらの例も
本質的には同じで
セッションを貫く
筋を通そうということです。
その筋は
シンプルに
見えるようにしておかないと
思った以上に
相手には伝わりませんし、
何度も声掛けしないと
伝わりません。
目指すのは
何も知らない人が
セッションを見た時に
「こういうことがしたいのかな?」
と想像してもらえるくらい
はっきり、
すっきりした
内容にすることです。
その中で、
自然とチャレンジできる
回数を増やせて、
色々なパターンで動ける状況を
作ることが指導者の役割です。
Solution Setter(解決策提案者)
ではなく
Ploblem Setter(課題設定者)
でありたいものです。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。

