【学生のスポーツ復帰をサポート】アスレティックリハビリテーションを考える

1つでも当てはまれば、ぜひこの記事を読んでみてください。
もし紹介する取り組みをしていなければ、
今からでも取り組んでみることを強くおすすめします。

こんなことありませんか?

  • ケガで長い期間全体練習から離れていた
  • 復帰したはいいけど感覚が全然戻らない
  • スピードに付いていけない
  • ケガが再発しそうで全力が出せない

少しずつプレーにからだを慣らしていくことは必要です。
でもそれはからだの状態がスポーツ復帰に必要な条件を
満たしていればの話です。

そこが十分に果たせていない状態で
実際のスポーツ動作を繰り返してもいい反復にならず、
むしろケガの再発や別の部位のケガにつながる可能性が
高いです。

そんな一か八かの賭けをするのはリスクが高すぎます…
しっかりスポーツ復帰のための準備をしましょう!

競技復帰には専門的な取り組みが必要です

スポーツに限ってはケガが治ったところがスタートです。
ケガを治すのがゴールじゃないんです。
患部が完治しただけですぐには元通りに復帰できません。

目指すところが日常生活への復帰であれば
[ケガを治す]がゴールでOKかもしれません。

でもあなたのゴールはその先。
日常の何倍も速く、何倍も強く動く
スポーツ動作を思いっきりすることです。
その目的を果たすための専門的な取り組みが必要なのです。
今回はどのようにスムーズなスポーツ復帰を果たすか、
それを説明していきます。

からだはすぐに忘れます

何故、専門的な取り組みが必要なのか?
それは人間のからだが
すぐにこれまでのことを忘れてしまうからです。

例えばテスト期間で2週間ほど
部活が十分にできなかった時のことを
思い出してみてください。
テスト明けの練習って
思ったようにいきましたか?

イメージ通りにボールが投げられなかったり、
思ったようにからだが動かなかったり、
何となくからだが重かったり…

こんな経験をしたこともあると思います。
この時は数日で元の感覚に戻る場合が
多いとは思います。
でも健康な状態ですら、
たった2週間で明らかに色々なことが
変わってしまうことに注目してみてほしいです。

もし、
捻挫をして足首が大きく腫れた、
体重を掛けられない期間が2週間もあった、
ジョギングできるようになるまで1か月掛かった、
強く踏み込むのが怖くてケガしてから
ろくにスポーツ動作をやってない…

こんな状態になったら
すぐ元通りにスポーツ復帰は
ちょっと出来なそうですよね?

何年も続けてきたスポーツですら、
2か月も離れているともう別人になっています。
人間のからだってそんなもんです。

日常的に刺激を受け続けないと、
身体能力は退化してしまいます。
一生懸命トレーニングして高めた
持久力も、筋力も、瞬発力も、
発揮する環境が無くなるとあっという間に
トレーニング前の状態に戻ってしまいます。
ケガをした患部については
それ以上に弱くなっているでしょう。

そんな状態でスポーツに復帰しても
いいことなさそうですよね。
スムーズな復帰を果たすためにも
ケガの状態に応じて必要な能力を再獲得する
期間を作る必要があります。

その一連の取り組みを
アスレティックリハビリテーションと言います。
以下、アスリハと略して進めます。

アスレティックリハビリテーション

アスリハには
病院で行うリハビリ(メディカルリハ)と平行して行う
アスリハ前期と
スポーツ現場で行う実際のスポーツ活動に近い
アスリハ後期があります。

それぞれざっくり説明します。
明確に線引きすることは難しかったりもしますが、
大まかに医療、メディカルリハ、アスリハの関係は以下の通りです。

ケガ直後は医師による患部の治療が最優先です。
そこから病院でのメディカルリハを経て、
少しずつアスリハの割合が増えていきます。

でもそれぞれは完全に別々に動いているわけではなくて
少しずつ重なり合っていますよね。
メインで取り組むことはそのタイミングごとにあるのですが、
出来ることから少しずつ強度を上げていくイメージです。

この図はあくまでも模式図です。
それぞれの重なり方や期間はケガの状態や個人によって
バラバラです。
だからこそ個別な関わり方が重要だと思っています。

今回お伝えしたいのは図の右側の領域[アスリハ]が
十分になされていないケースが多いのでは?
と言うことです。

分かりやすくするとこんな感じ。


上の図からトレーナーが担う
アスリハ部分がないまま復帰する感じです。
メディカルリハと重なるアスリハ領域を
病院で高めてくれることもあって調子は上向きなんです。
でもまだまだ色々な準備が整う前段階をイメージしてもらえるといいです。

アスリハを前期と後期に分けて解説します。

前期

ケガの完治を待ってアスリハに移行すればいいですか?
答えはNO!です。

アスリハ的取り組みとして、
ケガからの回復時期にかかわらずできることは
たくさんあります。

あなたの時間の使い方はどうですか?
けがが治るまでの時間を
ただ過ごしていませんか?

右足をケガしたとして、
患部は動かせなくても反対側は元気です。
体幹トレーニングはいつも通りできます。

この機会が自分の弱点を克服する
チャンスかもしれません。

患部が修復されるまでの期間の過ごし方で
復帰までの道のりはグッとスムーズになります。
上手に取り組めばケガ前の状態より
パワーアップして復帰することも可能なんです!

ケガした直後など
どうしても無理に動かすことができない時期はあります。
その時期はどう頑張っても運動量が落ちてしまい、
筋力や持久力、柔軟性などが低下しやすくなります。
必要以上の能力低下を防ぐためにケガした箇所以外の
運動を積極的に進めるものアスリハの一部です。

正直に言うと華はないです…誰が見てるわけでもないですし。
でも、こういう地味なトレーニングをコツコツ積めるかどうか
で差が出てくるものまた事実です。
復帰してすぐにいいパフォーマンスを発揮する、
そのことを信じて取り組めるかどうかのメンタル面も試されます。

後期

医師からの許可を得ることができれば、
少しずつスポーツ復帰に向けた
専門的なトレーニングを取り入れていきます。

ここでの大きな問題は、
お医者さんとアスリハができるトレーナーの
つながりが少ないことなんです…。
もちろんしっかり連携して選手をサポート体制を
整えている方々はたくさんいらっしゃいます。
でも全国的に見てかなり少数です。

そうするとどうなるか…
多くは選手の主観に頼った復帰プログラムに
なりがちです。

医師としても患部の状態に問題はないので
ストップを掛けておく必要もありませんし。

でも選手としても、競技指導者としても
どんな段階を踏んでいいのかって
よく分からないと思います。
何ができれば次の段階に進んでいいのか、
基準がよく分からない場合は
すごく多いんじゃないかと思っています。

そのギャップを埋めるのが
アスリハを進められるトレーナーです。
医学的な理解と各競技の特性を
トレーニングに落とし込める存在です。

どこをケガしたのか、
どのスポーツをしているのか、
ポジションはどこなのか、
いつの復帰を目指してアスリハするのか…
この辺りの情報を総合してプランを立てて
進めていきます。

これができる教育を受けているのが
【日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)】
という資格を持ったトレーナーです。

その取得率の低さから
トレーナーの中では一目置かれる資格です。
ATの仕事はアスリハだけではありませんが、
取得困難な資格に含まれる専門性が高い領域だと
ご理解いただければと思います。

目標から逆算して計画的に取り組みましょう

大切なのは計画性です。
もちろんその時々で方向修正や
練り直しは必要ですが、
いつの試合に出るために
今頑張っているのかは
常にクリアにしておく必要があります。

永遠にアスリハはできません。
選手の気持ちを考えれば長引かせてはいけませんし、
いつまでも復帰させられないトレーナーも
やっぱり良くないです。

選手にとって心地いい所ではいけないんですね。
「アスリハは辛いから早く復帰したい。」
復帰間近はそういうところでなくてはいけません。

そこを経て復帰すると
冒頭の何となく調子が戻らない感じには
ならないと考えてます。
あなたの復帰までのプロセスはどうでしたか?

もちろん、そうできていなかったとしても
今から取り組めばいいのです。
問題点を洗い出して弱点をつぶしていけば、
パフォーマンスは上がってきます。
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しっかり時間を使って部活への取り組み方を
見直してみてもいいと思いますよ。

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