【ゴールデンタイムって本当?】タンパク質の摂取は『筋トレ直後』、『1日の摂取量アップ』どっちが効果的?
世に出回っている情報では、「筋トレ後できる限り早くプロテインを摂った方がいい!」っていうものがあります。
あなたも1度は聞いたことがあるんじゃないでしょうか?
いわゆる『ゴールデンタイム』っていうヤツです。
そのためにプロテインパウダーを持ち歩いたり、
筋トレ前にコンビニへ駆け込むっていう場合もあるんじゃないかと想像します。
国産のプロテインには、
そのパッケージにも飲み方の例などでトレーニング後や就寝前に飲むように勧めています。
これもあって筋トレ後のプロテインはもはや揺るぎないものと思われがちですが…
これ、本当でしょうか?
今回は、このプロテイン摂取のゴールデンタイムについて考えてみたいと思います!
実は1日の総摂取量の方が大事

実は色々な実験で、
【タンパク質を摂るタイミング】よりも
【どれだけ多くの量を取るか】の方が
からだを変える(特に筋肥大)には重要な要素であると結論が出されています。
あまり変化を感じていない場合は
そもそもの摂取量は足りているかを確認しましょう。
そういう私も結構トレーニング後に飲んでました。
なんかいいんですよね、
トレーニング後のご褒美みたいで。
でも、もっといい方法がありそうなので書いていきますね。
トレーニング直後はタンパク質摂取の”ゴールデンタイム”じゃないの?

よく聞きますよね。
トレーニング後は出来るだけ早くにタンパク質を!
っていうのはかなり浸透しているなと感じます。
実際に全く無意味ではありません。
でもトレーニング直後のタイミングで摂取したからと言って大きな違いがあるかと言うと、
そこには統計的な有意差を見つけられていないんです。
つまり、別にそこにこだわる必要は無いと言うことです。
ただし、炭水化物(糖質)はトレーニング後速やかな摂取が
筋グリコーゲンの回復を早めるので効果があります。
この辺りもごちゃごちゃになっているんじゃないかと思っています。
このゴールデンタイムって、
結構な要素をメーカーのプロモーションが占めている感じがするんですよね。
より多く買ってもらうためのマーケティングの1つじゃないかと思います。
実際、筋トレ直後から筋の合成は活性化されるので
筋肉を大きくするには最適な状態です。
正にゴールデンタイム!
でもタンパク質は消化にも少し時間がかかります。
トレーニング後に摂っても筋肉で使われるまでにタイムラグがありますよね。
余すことなくこのゴールデンタイムを活用するのであれば、
トレーニングの60分ほど前にプロテインシェイクを飲んで
トレーニング後には血中に流れ始めるくらいのタイミングがいいかもしれません。

具科学的にはこう言われている

論文1 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24299050/
論文2https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24864135/
論文3https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23360586/
今回、上の3つの論文を引用しながら解説していきます。
論文1はトレーニング強度の分析を20本の研究で96人の被験者から、
筋肥大の分析を23本の研究で132人の被験者から行い、
その効果量(エフェクトサイズ:ES)を算出しました。
一般的に算出されたESは0.2で小さい、0.5で中程度、0.8以上で高いと認識されています。
その中でプロテインの摂取タイミングによるトレーニング強度へのESの差は 0.28±0.40であり、
筋肥大へのESの差は0.16±0.11でした。
つまり筋トレ後にプロテインを摂ったとしてもその効果は正直微妙です。
この研究では筋肥大の要因はタンパク質の総摂取量と関係しており、
体重当たりのタンパク質摂取量が0.5g増えるとESが0.2増加するとしています。
分析した研究内でのタンパク質摂取量は平均して1.91 g / kg /日でした 。
========
論文2はボディービルダーのコンテストに向けた準備の科学的根拠を探る研究です。
筋肉量を保持しながら体重を落としていくためには、
1週間の減量幅を体重の0.5-1.0%に抑えるように摂取カロリーをコントロールすること、
除脂肪体重当たり2.3-3.1gのタンパク質を摂り
脂質からのカロリーは全体の15-30%、
残りを炭水化物から摂取することが推奨されています。
理想的なタイミングや食事頻度は
トレーニング前後で体重当たり0.4-0.5gのタンパク質を摂取して
1日に3-6回の食事をすることと言われていますが、
これが体脂肪の減少や除脂肪体重の維持には大きな効果を持たないと言われています。
一方、体重当たり2.0-3.0gのタンパク質摂取は除脂肪体重を維持したと報告されています。
トレーニング前後で合計42gのタンパク質を摂取しましたが
コントロール群と筋力や体組成の変化に有意差はありませんでした。
こちらでも筋量を左右するのは1日のタンパク質総摂取量がポイントであり、
トレーニングボリュームにも起因するとしています。
========
論文3はトレーニング直後の栄養摂取が有効と言われるのは、
トレーニング前が絶食状態だという前提に立った上での話だという主張から始まります。
絶食状態ではトレーニング直後からトレーニングに起因するタンパク質の分解(破壊)は
激しく進み最大24時間継続すると言われています。
それを防ぐためのトレーニング直後のタンパク質摂取、炭水化物摂取には一定の効果があると言われています。
しかし、こんな研究があります。
運動直前に摂取した比較的少量の必須アミノ酸(6 g)は、
血中および筋肉のアミノ酸レベルを約130%上昇させることができ、
これらのレベルは運動後2時間上昇したままであることが観察されました。
更に他の研究では、運動直前に摂取した20 gのホエイプロテイン摂取により、
運動中のアミノ酸の筋肉への取り込みが運動前の安静時レベルの4.4倍に上昇し、
運動後3時間までベースラインレベルに戻らないことを示しました。
つまり運動前にタンパク質を摂取しても
運動後まで十分にその効果を持続させられることが示唆されます。
運動後の摂取にこだわる必要はなさそうです。
と言うことは、普段のタンパク質量が足りているかが大事!

以上、3つの論文をまとめて紹介しました。
タンパク質の摂取タイミングで大きな違いを生んでいるという報告は期待しない方が良さそうです。
どの論文もタンパク質の総摂取量についてポジティブに言及していることに注目です。
多少の幅はありますが体重当たり2.0gを目安にタンパク質を摂れるといいんじゃないかと思ってます。
体重50kgの人なら1日で100gのタンパク質です。
単品でざっと見積もるとお肉500gです。
でも毎日これを続けるのも大変そうです…
コンビニのサラダチキン毎日5個とかちょっと無理ですよね。汗
もちろん色んな食品のタンパク質を合計すればいいので何か1つの食材だけで考える必要はありません。
お米に含まれるタンパク質も1日で考えれば量を食べる分バカにできない量になりますし。
そうとは言え、何をどのくらい食べたかを細かくモニターしていくのが辛くなる人も絶対多いはずです。
数字に囚われるとあまりいいこともありません。
【闇…】あなたは日々の体重測定していますか?そこにはダークサイドがあります…
そんな中で一つの提案は高タンパク食のサブスクですね。
忙しい人、メニューを考える手間を省きたい人にはうってつけです。
これだけで十分1食分のタンパク質量を摂ることができます。
例えばBASE FOODなんかはパンだけでなく、
高タンパクなパスタやクッキーなどのお菓子類もあったりします。
こんなツールを使って1日のタンパク質総摂取量を高めていくのもありじゃないでしょうか?

トレーニング前後に振り分けつつ、1日の総摂取量を意識しよう

まとめます。
筋トレ後はタンパク質摂取のゴールタイムと広く認識してされていますが、
実はその時間にこだわって摂る必要性は低いというのが科学的な見解です。
それよりはタンパク質の1日当たりの総摂取量を意識しましょう!
もし前後で食事間隔が大きく空くようならトレーニングの1時間程前に軽く食事するのは有効な手段かもしれません。
むしろトレーニング前のプロテインは案外メリット高そうでしたね。

いかに1日のタンパク質摂取量を増やすかを検討して欲しいなと思います。
その中の一つとして高タンパク食のサブスクを提案してします。
試してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
“【ゴールデンタイムって本当?】タンパク質の摂取は『筋トレ直後』、『1日の摂取量アップ』どっちが効果的?” に対して1件のコメントがあります。