【消費カロリー増】サボりたいと思っても… イヤでも効いてしまう筋トレ -デフィシット種目まとめ –
運動した方がいいってことはほとんどの人が分かっていますよね。でもそれを実行に移せているのはほんの一部の人達です。そう、あなたを含め多くの人は具体的に行動出来ていません。
何をどうすればいいのかが分からないこと、続けても効果を実感できないこと、そして魅力的な誘惑がそこらかしこに落ちていること…続かない理由を上げようと思えばいくらでも上がりそうです。でも、ネガティブ要因を挙げ続けても一向に埒が明かないので、今回は簡単に効きを実感出来てその効果を最大限に高める筋トレ種目を紹介します。
すでにジムに通っている方には補助種目として、家トレを続けている方にはそのバリエーションとしても活用できる種目です。ネタを先取りすると、いつもより数センチ動かす幅を大きくするだけでOKなので高齢者向けのエクササイズのバリエーションとしてもいいかもしれません。
たった数cmが大きな違いを生みます

冒頭にも少し書きましたが、いつもよりほんの少し大きく動かす環境を作れればOKです。数センチの厚みがある台の上に乗りデッドリフトをすれば、バーベルはより自分の足首近くから持ち上げることになるので台に乗らない場合よりも長い距離を移動することになりますよね。プッシュアップ(腕立て伏せ)も両手をそれぞれ厚みのある本や椅子について、その間に入っていくように肘を曲げることでより効く設定に変えることが出来ます。これらの、より長い距離を取れる種目をデフィシット種目と言います。
デフィシット(Deficit)とは”不足する”という意味です。おそらく、自分のからだ(足の裏や手のひら)が少し高い所にあって床までの距離が不足していますよってニュアンスで言っているんだと思っていますが、不足どころか実態はいつもより多く動かしていますよね…。笑
デフィシット種目を活用しましょう

何故デフィシット種目が有効なのかを簡単に説明します。
数値
例えば、デッドリフトをするとして自分がいる位置の高さが5cm高くなっただけで直立した時のウェイト高さは通常のデッドリフトよりも5cm高くなります。10回を1セットにすればそれだけで通常よりトータル50cm長い距離、重りを動かしていることになります。筋トレって、重力に逆らう方向にどれだけ大きく物体を移動させたかでその強度や消費カロリーを大きくすることができるので、同じ重さでもトータルでより長い距離動かした方が有効な場合が多いです。見た目では、たかが50cmに見えるかもしれませんが掛かる負荷はかなり変わってきます。
物理の話になりますが、少し計算してみますね。
50kgのウェイトを使ってデッドリフトをするとします。床の上にウェイトがあるところからスタートして、直立姿勢まで立ち上がるとバーベルの位置が床から50cmの高さになるとします。この時の消費カロリーを推定すると…
50kg×9.81(重力加速度)×0.5m=245.25 J
これを10回繰り返すとすると、2452.5 Jになります。…①
同じように5cm高い所に立ってデッドリフトを行うと直立した時のバーベルの位置は床から55cmに位置するので、
50kg×9.81(重力加速度)×0.55m=269.775 J
10回繰り返せば、2697.75 Jになります。…②
この時の『J』はジュールと読みます。熱量の単位でカロリー(cal)に変換可能です。
【 1J=0.239cal 】なので、①=586.1475 cal、②=644.76225 cal になります。高さが10%増した分、消費エネルギーも10%増しました。
ただ、この時の単位には要注意です。よーく見ると、単位は『 cal 』なんです。普段、あなたがよく目にするのは『 Kcal 』ですよね。1000cal=1Kcalです。つまり今回例に出した内容でデッドリフトを10回した時の消費カロリーは0.5Kcal程度ということになります。筋トレの消費カロリーってこんなもんなんですよ。もちろん重量を増せばその分消費カロリーは大きくなりますが、動かす距離が短くなれば計算される値は小さくなるので消費カロリーを最大化するためにはあなたの持っている可動域をなるべく大きく使って動かす方が有効です。
つらつらと数字を並べてしまいましたが、このわずかな違いを積み上げて”ちりも積もれば…”を繰り返していくことで効果的に効かせましょう!っていうのが今回の記事の主旨です。
各種目解説

では、そのデフィシット種目を3つ解説します。テキストでは簡単にポイントをお伝えして、最後に動画でその3つをお見せしますね。
デフィシット デッドリフト
おそらく、デフィシット種目では最も良く聞く種目です。
高さ数cmの台の上に立ちデッドリフトをします。通常のデッドリフトより深くしゃがむことになるので腰が丸まらないように注意しましょう。
家トレでしっかり器具を使っている場合は普段扱っている重量の6割程度から始めてみてください。負荷が10kg以下であればそのまま使ってもらってもリスクは低いでしょう。もちろんあなたの体力や筋トレの習得度にもよるので無理しないでできる設定から始めてください。
立つ位置の高さが10cm位の高さであってもバーベルをトップポジションまで持ってくる感覚が結構違います。なかなか引ききれない感じです。
デフィシット バックランジ
こちらは最もバランスが要求される種目です。
台に乗せた足にしっかり荷重しながら、反対脚を後ろに引いて重心を落としていきます。ひざが内側に入ったり、お尻が外側に逃げたりしないように注意しましょう。
床側の足で蹴って元の体勢に戻らないように注意です。床材との相性もありますが後ろ足はタオルなどに置き常に床の上にある状態で動かすようにすると安定感を失くことなくできます。動画では、バルスライドというツールを使ってます。【お家トレーニング】バルスライドで全身トレーニング
デフィシット プッシュアップ
今回唯一の上肢種目です。
手を少し高い所に置き、その手の間に胸を落としていくような感じで動かしましょう。胸の筋肉がかなり引き伸ばされるのが分かります。
動画では可変ダンベルのハンドルに手を置いていますが、もし同じようにする場合はダンベルが六角形など転がりづらい形かどうかを確認してください。シンプルなのは、プッシュアップバーを使うことですね。アレはそのままデフィシットプッシュアップです。
可動域を大きく取った方がいい理由があります

可動域を大きく取った方がいいことはすでに書きました。少しでも長い距離に渡りバーベルを動かした方が大きなエネルギーを消費するので筋肉に効かせやすく、消費カロリーも高まります。
これに加えて、もう一つとても大切な理由をお伝えします。人間のからだってどんなトレーニングをするかで起きる変化が全く変わります。野球選手はボールを投げ続けているからあれだけ投げられますし、サッカー選手はボールを蹴り続けているからあれだけ足でボールを扱えるわけです。そしてサッカーが上手いからと言って野球が上手いかどうかは分かりませんよね。
これと同じことが筋トレなどのエクササイズにも言えます。これを、トレーニングにおける【特異性の原則】と言います。つまり筋トレで言うなら、普段行っている関節の可動域での力発揮は上手になりますが、それ以上の範囲での動きをすると安定して動けなくなります。いつもほんの少しだけしかしゃがまないスクワットで200kg担いでいても、50kgのフルスクワットが問題なく出来るかどうかは分からないんです。重さは1/4なので余裕かと思いますが、深くしゃがんだ状態からの力発揮は普段していないのでしっかりできる保証はありません。
何か特別な理由があって部分的な動きでトレーニングしているなら話は別ですが、そういう理由が無ければ大きなエネルギーを消費してどんな関節角度でも力発揮できるようになるフルレンジ(全可動域)を使った筋トレをすることがベターです。
しっかり筋肉を動かしましょう

今回は、デフィシットな環境を作って行う筋トレの種目を紹介しました。
そうすることでより大きな関節可動域が必要になり、筋肉への効きが高まり、筋トレの消費カロリーも増して、どんな体勢でも大きな力を出しやすいからだを作ることが出来ます。いいことだらけですね。
筋トレは重量を増すだけが負荷を高めるわけではないので色々と工夫次第で刺激が変わるところが面白いところです。その1つを今回示せたかと思います。是非、参考にしていただきあなたのトレーニング環境に合った形で取り入れてもらえると嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

