【スクワット】フロント、ハイバー、ローバーのフォームとバーベルの位置の違いを見てみよう
前にも何度かこんな記事を書いた覚えがあります。
【今更聞けない?】King of Exercise スクワットをマスターしよう
【スクワット】重量を増す前にお伝えしたい効果的なフォームを作る重要なポイント【ウォーミングアップにも最適】
ついついスクワットのことは書きたくなるんですよ。
なんと言っても『KING of EXERCISE』ですからね。長い間廃れることなく続けられてきた伝統的かつ王道のエクササイズです。今でもトレーニングセッションはスクワットを中心に組まれることが圧倒的に多いと思います。やはり、それだけ効果がある種目なんですよね。だからこんなに長い間取り入れられていたわけです。正直、もう思考停止でスクワットやり続けてもケガしなければある程度の筋肉は付きます。順調にいけば扱う重量もグングン伸びるでしょう。それを続けていると、スクワットをやる日は正直気合い入れないと逃げたくなります。笑
かなりきついです、でも大切だと思うから頑張るみたいな葛藤が毎回起こります。
「しっかり」とスクワットが出来ていれば、扱う重量は伸び、その効果も実感することができるのですが、その「しっかり」が難しいんです。そこで今回はバーベルを使ったスクワットの3種目に焦点を当て、しゃがんだ時のフォームや担ぐ位置の違いを見比べてみたいと思います。フォームと担ぐ位置の相性、組み合わせが悪いとケガにつながったり、重量が頭打ちしたりするのでこの機会にあなたのスクワットのチェックにも活用してもらえると嬉しいです。
これぞフリーウェイト!バーベルの軌道をコントロール
どんなフォームであろうが、重力は変わることなく地面に対しバーベルを垂直に引き寄せ続けます。その常に真下に落ちようとするバーベルとの位置関係であなたのからだのどの部分で負荷を受けるのかが変わってきます。ただ、よほど明確な目的が無い限り一か所に負担を集中させるのはリスクばかりが高くなるのでおすすめできません。からだの各セグメント(股関節やひざ、足首など)が分散して負荷を受けることができる安全で効率的なフォームが存在します。それはバーベルが常に足の甲の真上を上下する軌道を作ることです。その条件を満たすためにどう動くかがフリーウェイトの本質になります。フォームのイメージは上の写真を参照してください。
次に上の3つのスクワットをそれぞれ簡単に説明していきます。
フロントスクワット
からだの前側でバーベルを担ぐスクワットです。バーベルを落とさないようにするために背中をかなり地面と垂直に近い所まで立てたフォームを作っています。こうなると、あまりお尻の筋肉でパワーを発揮できなくなるのでこのスクワットはもも前が優位に使われるスクワットです。
更に、このスクワットでは肩周りの大きな可動性が求められます。肘を前に突き出すようにして肩から肘までを床と平行にしなくてはいけません。これがなかなか難しい。初めから肩甲骨周りの可動域に余裕のある人にはあまり出会いません。肩周りがかたいと肘が前に出ず、手首でバーベルの重さに耐えることになります。かなり痛いです。本来、肘が前に出れば肩の前方や鎖骨の辺りにバーベルが乗って胴体で支えることができるようになります。その点も並行してエクササイズしていく必要があります。
ハイバースクワット
肩甲骨の上側でバーベルを担ぐスクワットです。フロントスクワットよりも少し前傾が強まりますがまだまだもも前の筋肉が優位に働きます。この時は、背骨と脛の骨が平行になるイメージを持つとフォームが安定することが多いです。また、スポーツ選手にとってはパワーポジションという素早く力強く動くための準備姿勢に近くなるフォームなので競技との関係もイメージしやすいスクワットのフォームになります。
この時、こぶしから肘までのラインが背骨と平行になるようにしまい込むイメージで肘のポジションを取ると肩甲骨の位置が変化し体幹の安定性を高めやすいポジションに入ります。その点も抑えられるとgoodなスクワットになります。
ローバースクワット
ハイバースクワットよりも5cmほど低い位置でバーベルを担ぐスクワットです。たかが5cm、されど5cmです。ハイバーとは全然違った感覚でスクワットすることになります。このスクワットが最もからだの前傾位が強く、お尻の筋肉が作るパワーを利用できるスクワットです。大きな重量を扱えます。脛は立ち気味で背中は前に倒れるフォームを取ります。デッドリフトに近いイメージです。
バーベルを持つ手幅もかなり大きくなります。バーベルがずり落ちないように肘を高い位置に置き続けるのも特徴的です。ハイバースクワットと肘のコントロールが真逆です。更にバーベルの握り方も親指をバーベルの下に回さないサムレスグリップを使います。こうすることで、必ず手のひらがバーベルの上側に来るようになるので手首で重量を受けることが無くなりケガ予防になります。手首で重量を受けると痛くてスクワットどころじゃありません。
バーベルの軌道をイメージしよう
いかがでしたか?こんな感じで、3つのスクワットを並べてフォームとバーベルの位置を比べてみました。全てのスクワットが冒頭にも書いたようにバーベルを足の甲の真上で受けるために特徴的なフォームを取っています。それぞれのフォームが重量物の安定を取るためということがイメージできると色々なエクササイズにその感覚が応用できます。そのような効率的な動き方を運動学習できるのがフリーウェイトの優れた部分です。高重量を扱う必要なありません。それでも自体重+αで動くメリットはとても大きいので是非チャレンジして欲しいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。