【動作を見る】ファンクショナル ムーブメント スクリーンって知ってますか?【ここまでのまとめ】
『ファンクショナルムーブメントスクリーン(FMS)』という動作チェックがあります。
強さを求める側面が強かった筋力トレーニングに偏らず、
より良く動くことを目的にしたファンクショナルトレーニングがかなり認知されるようになってきました。
このFMSもフィットネス業界で働く人間の間では名前がかなり浸透していると思っています。
アメリカで生まれたものですが、日本でも全国で活発にセミナーが開かれるほど賑わっています。
ただ、『FMS』とインターネットで検索すると『~生産システム』が上位表示されるので、
世間一般でいうと一部の人間が知っていることだと思い知らされました…。
まぁ知らずとも、生きていくのに全く支障ないですしね。
改めて、視野を広く持ち客観性を見失わない大切さを感じました。
話が逸れましたね。笑
世間の認知が低いとは言え、FMSについての情報が欲しい人の数は決して少なくないと思っています。
トレーナーにとっては押さえておきたい内容だと思いますし、
このシステムを活用したい場面は多く出てくると思います。
今回は、そんなFMSを知りたいフィットネス業界の同業者に向けて、
今読み進めている書籍の内容をまとめて情報発信したいと思います。
結論 テクニックよりも考え方を知ろう!

これは今回の『FMS』に限らず、とても大切にしたい考え方です。
やはりどうしても、目先のテクニックや形を真似る所になびきやすいと思います。
もちろん私を含めてです。
でも、
何故そうするのか?
何をしようとしているのか?
といった本質的な部分を理解しているかしていないかで得られるものはかなり違うと思っています。
表面だけさらって分かったつもりになっているのはかなり危険だと個人的には思っています。
個人的には今回紹介する『FMS』もその類に入ります。
このあと紹介しますが、FMSは7つの動作をチェックすることで様々な情報を得ることができるツールです。
これをやるっ!という動作が7つあるのでそれが印象に残り、その動きを取り入れればやった気になってしまいます。
これは完全に私自身の戒めですが、
なまじ中途半端な知識があると自分の持っている情報でその動作で得られたアウトカムを解釈しようとしてしまうんですね。
そもそもFMS自体が動きを見て原因を解釈することを否定しているんですが、そんなことも関係なくやってしまうわけです。
お恥ずかしい限りです(この辺りについても後程詳しく紹介します)。
例えば、そんな注意点ですらネットには落ちていない、少なくても今まで私は探し当てることができませんでした。
そんなことも、今回記事を書くモチベーションになりました。
それに、「動作を見る」と一口に言ってもそれってかなり奥が深く難しいことなんです。
どこに注目してみるかで全然入ってくる情報の内容や量が違うので、
その点においてもどんな目的でその動きをしてもらい、何に注目してチェックするのかが自己流だと限界にぶち当たります。
そんなこんなで、やはり何故それに取り組むのか?の部分を確実にクリアにした上でやっていくことが大切だと思った次第です。
このことが、1番伝えたいことです。
それではここからFMSの詳しい内容、書籍の要点について見ていきます。
説明 こんな7つの動作でチェック
Big3



左から、
・ディープスクワット
・ハードルステップ
・インラインランジ
これらは動作が複雑な3つです。
その分、処理する情報も多くなります。
より日常の動作に近いものではありますが、基本的な動きが出来た上に積み上げる動作でもあります。
Little4




大きな写真が、
・ショルダーモビリティリーチング(ピカチュウはご愛嬌)
小さい写真家は左から、
・アクティブストレートレッグレイズ
・トランクスタビリティプッシュアップ
・ロータリースタビリティ
これらはより部分にフォーカスした動作です。
複雑な動きのBig3に目を奪われがちですが、
こちらが出来ていないとBig3の動きも正確に行えないとされるとても重要な動作になります。
FMSの秀逸だと思う部分は、
数多くある人間の動作をこの7つに集約して動作の質を確認するツールとしてシステム化したことです。
かなり多くの時間と手間を掛けて動作を選び抜いたんだろうなと思いますし、
これらの動きで得られた特徴と動き方のパターン、クセを紐づけて数多くのフィットネスに関わる人達の共通言語としようとするビジョンに敬服します。
0~3点で動きに点数を付ける所まで単純化できるものなんだなーと思います。
これらを普及させようとするにはマーケターとしての才能も必要ですかね。そちらの面でもすごいと思います。
今回詳細は割愛しますが、痛みがある場合は更に『SFMA』という医療関係者が用いる確認システムも存在します。
『FMS』と『SFMA』を併せてファンクショナル・ムーブメント・システムとしてパッケージになっています。
具体例 これで何を見ているかを解説します【現時点のまとめ】

ここで言うな!とお叱りを受けそうですが、この書籍は絶賛読み途中です。
しかもまだまだ序盤、79/370ページを終えたところです。
ただ、それでも今までは知らなかった内容がごろごろ出てきました。
読みながらまとめたメモをまとめたいと思います。
現時点でのポイントまとめ
・7つがどれも重要
→ でしょうね。笑
・動きの量ではなく質を調べている
→これまでは動きの量をチェック、評価する方法がほとんどでその質について共通理解を得るツールが無かった。
皆がそれぞれ自分の分野で得意な見方をしていて、バラバラな評価をしていた。
・左右対称な動作はストレートパターン
→ディープスクワット、トランクスタビリティプッシュアップ
・左右非対称な動作はスプリットパターン
→ハードルステップ、インラインランジ、ショルダーモビリティリーチング、アクティブストレートレッグレイズ、ロータリースタビリティ
・ストレートパターン、スプリットパターンの両方で点数が低かった場合、スプリットパターンの方が改善の優先順位が高くなる
→左右非対称の問題はストレート、スプリットどちらの点数低下にも関与しているが、
これを特異的に改善するのはスプリットパターンのコレクティブ(改善)エクササイズだけ。
だから、優先的に取り組む必要がある
・基本的な可動性と安定性が必要になる動作パターン
→ショルダーモビリティリーチング、アクティブストレートレッグレイズ
・安定性や協調性、コントロールが更に必要となる中間的動作パターン
→トランクスタビリティプッシュアップ、ロータリースタビリティ
・応用動作パターン
→ディープスクワット、ハードルステップ、インラインランジ(つまりBig3)
・基礎的な動作は応用的な動作より重要
→基礎的な部分に機能不全があると応用動作に代償が出る
・第一のフィルター:『痛みは全てを変えてしまう』
→痛みが出るとそれによって動作そのものが変化してしまう。
正確な動作チェックはできない。痛みが出た時点でFMSは役割を終えた、つまりFMSを中止するということ
・第二のフィルター:『制限のある動作を見つけやすい』
→FMSは多くの関節が同時に動く動作を採用しているのでどこかの関節がスムーズさを欠いていると、
それを見つけやすいようにデザインされている。
・第三のフィルター:『非対称性の動きが多い』
→7つの動作のうち、5つが左右非対称な動きを観察することになる。
つまり5回の非対称な動きを観察できるチャンスがあるということ。
・第四のフィルター:『意図的な反復』
→FMSは同じ関節を色々と条件を変えて、種目ごとに意図的に重複して動かす動作を採用している。
それにより、1つの関節を多角的に観察することができる。
・痛み、違和感が出た場合は、スコア『0点』
→痛み、違和感共に記録を付け所見をモニターすることは検者の責任
違和感が認められたパターンについて修正戦略を立ててはいけない。
その代り、0点以外で最も点数の低かったパターンについて修正を試み再度動作を観察する。
・非対称性、一側性の制限は重大な問題
→代償動作に対して取り組む前に動作パターンの制限や動作パターン自体が行えないことに対処すべき。
FMSのスコアは重要、しかし修正エクササイズの選択にとってより重要なのはスコアの解釈である。
・FMSの目的
→動作パターンの質を明らかにすることであり、診断したり書く関節の動きを分離して測定することではない。
結論 考え方を分かった上でテクニックが生きる!
以上、この記事を書いている1/7現在まで読み進めてまとめた内容です。
やはり考案者がどんな意図で作ったのか、何を大切にして使っているのかを分かることが大切ですね。
そういうことをイメージしながら読み進めるのも面白いなと思います。
ただ難点を1つだけお伝えすると、英語を訳している文章はなかなか内容が入ってこない。笑
そんなページが数十続きます。それが苦しいですね。
もしかしたら読まなくてもいいかもしれません…
本題の動作の紹介ページ近くになると途端に内容が入ってくる感じがします。
私の関心がそこに向いているからかもしれませんね。
でもやっぱりFMSを理解し、使いこなすことは自分自身のスキルアップに大きく貢献してくれると思っています。
それこそ、限りなく手に職を付けることに近いイメージを持っています。
自分自身の目、技術がそのまま価値につながる訳ですからね。そういう仕事をしたいなと思います。
是非、手に取ってみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
修正エクササイズのスペシャリストと名の付く資格も昨年取りました。
参考までにリンク貼っておきます。
【保存版】NASM-CES取得のための7つのポイント【最終報告】
“【動作を見る】ファンクショナル ムーブメント スクリーンって知ってますか?【ここまでのまとめ】” に対して3件のコメントがあります。