【RICEで止まってる?】応急処置の知識をアップデートしよう!時代はPEACE&LOVE
石川県小松市にある
パーソナルトレーニングジム
LOCOZYです。
スポーツ科学界隈は
ものすごいスピードで
変化しています。
運動中は水を飲むな → こまめに飲め
突き指は引っ張れ → 安静にしろ
それまでの常識が
簡単にひっくり返るのは
日常茶飯事です。
ケガしたら氷で冷やせ!
いわゆる”RICE処置”
もかなり認知が進んでいます。
…
…
…
でも、
安静にして冷やすだけで
OKっていうのは
2周か3周遅れているのが
現状です。
今回は、
応急処置の最新事情は
どうなっているのかを
チェックします。
時間の無い方はもくじから
【まとめ】に飛んでもらってもOKです。
時間のある時にでもゆっくり読んでください。
米(RICE)から平和と愛へ(PEACE&LOVE)

SNSは自分の中で完結していると
思い込んでいる情報を強制的に
アップデートしてくれるので
すごいなと思います。
積極的に取りにいかないと
絶対得られない情報が
タイムライン上で
向こうから飛び込んでくるんですからね。
この記事のきっかけも1つのツイートです。
よくよく考えると、
Rest :安静
Ice :冷却
Compression:圧迫
Elevation :挙上
っていう、
いわゆるRICE処置って
私が学生だった15年以上前の
情報なんですよね。
その間に、
トレーニングや栄養についての情報は
毎年ものすごい量の実験がなされ
次々に新しい知見が出てきているのに
応急処置だけ変わっていないわけが
ないですよね。
自分の中で
しばらくアップデートしていなかった時の
”ドキッ!”、
”ギクッ!”、
”ヤバい、知らない…”
が大切だと思っています。
勉強しようと思えますからね。
そんな応急処置についての
最新提唱が
PEACE&LOVE です。
詳細を見ていく前に
RICEからの変化も
おさらいしておきたいと思います。
必要以上の安静は逆効果

応急処置の歴史は
このように移り変わってきました。
RICE
Rest(安静)、
Ice(冷却)、
Compression(圧迫)、
Elevation(挙上)
↓
PRICE
Protection(保護)、
Rest(安静)、
Ice(冷却)、
Compression(圧迫)、
Elevation(挙上)
↓
POLICE
Protection(保護)、
Optimal
Loading(適切な負荷)、
Ice(冷却)、
Compression(圧迫)、
Elevation(挙上)
↓
PEACE&LOVE
Protection(保護)、
Elevation(挙上)、
Avoid anti-inflammatories(抗炎症剤を避ける)、
Compression(圧迫)、
Education(教育)
&
Load(負荷)、
Optimism(楽観)、
Vascularisation(血流増加)、
Exercise(運動)
RICEで
ただ単に安静を保って冷やすことから、
PRICEで
患部の保護が追加され、
POLICEで
安静が適切な負荷に置き換えられ、
PEACE&LOVEになって
抗炎症薬を使わない、
患者教育、
血流促進、
積極的な運動などが
追加されてきました。
安静や保護など受け身だった処置が、
適切な時期を考慮する条件下で
積極的に負荷を掛けていく方向に
向かっているのが面白いと思います。
本当に一昔前までは
ケガに対して
血流促進なんて言おうものなら
ブーイング食らってましたからね。
少なくても私の印象はそんな感じです。
今は一転して、
過度な冷却で炎症を抑え込もうとする方が
治癒過程に入る時期を遅らせてしまい
コンディショニングとしては悪手という
考えが主流になりつつあります。
RICE処置で
アイシングによる除痛(麻痺の効果)以外の
科学的根拠が無いという報告を見た時は
結構な衝撃でした。
今までの話は何だったのかと…
自分の中で確立したものを
壊されると思うと
絶対に守りに入りますよね。
”そんなはずはない!”と。
そこで情報を遮断しがちです。
だからこそ、
置いて行かれて慌てないために
定期的な情報のアップデートは
絶対に必要なんですよね。
そんなことを強く思います。
PEACE&LOVEを解説します

情報元の資料からざっくり解説してみます。
以下翻訳です。
Protection
保護です。
患部からの出血を最小限に抑えるために
1-3日間は無負荷や運動制限を行い、
損傷した筋繊維の膨張を防いで
ケガの悪化リスクを低減させます。
安静は損傷組織の状態が安定する期間に
留めて最小化する方が賢明です。
痛みの度合いが保護期間の終了を
知らせてくれるでしょう。
Elevation
挙上です。
間質液が組織外にあふれ出ないように
四肢を心臓より高く上げます。
この処置の科学的な根拠は薄いにも関わらず、
挙上することのリスク対効果比は
小さいことが示されています。
Avoid anti-inflammatories
抗炎症薬を避けることです。
炎症の様々な局面は
損傷した軟部組織の修復を
助けてくれます。
したがって、
薬を使って炎症を抑制することは
組織修復を長い目で見た時に
ネガティブな影響をもたらす
可能性が高いです。
特に処方量が多い場合は
より顕著になるでしょう。
軟部組織損傷の標準的な治療法に
抗炎症薬を含むべきではありません。
また、クライオセラピー
(アイシングなどの凍結療法)
の使用にも疑問があります。
治療家から一般まで広く使われている
手法でありながら、
軟部組織損傷を扱う上で
氷を使い患部を冷やす効果には
強い科学的根拠がありません。
もし多くの場合で鎮痛作用があるとしても、
氷の使用は炎症機序、血管新生、
血流再開を混乱させ、
未分化な筋原線維の増加だけでなく
好中球やマクロファージの浸潤までも
遅らせることになります。
このことは組織の修復を阻害し、
余剰なコラーゲン繊維の合成につながります。
Compression
圧迫することです。
テーピングやバンデージを使った
外部からの機械的な圧力は
関節内浮腫と組織からの出血を
制限する役目を果たします。
主張が競合する研究もありますが、
足関節捻挫後の圧迫は腫れを抑えて
生活の質を改善することが
確認されています。
Education
患者教育です。
治療家は患者に対して
回復に向けて積極的に取り組むことの
効果を教育していく必要があります。
ケガ直後の電気治療や徒手療法、
鍼治療のような受け身な方法は
積極的な方法と比べて
痛みや機能面であまり重要な効果を発揮せず、
長期的に見て逆効果にすらなり得ます。
外的に運動をコントロールしたり、
”固定の必要性”を教育することは
確かに治療家依存を引き起こす
行動になります。
コンディションと負荷管理についての
より良い教育は過保護を避けることに
つながります。
この取り組みは順を追って、
不要な注射や手術を減らし、
(例えば腰痛に関連する障害補償のような)
医療費の削減に貢献するでしょう。
ハイテクな治療オプションが多様な
この時代においては、
”魔法のような治療法”を追求せずに
治療期間について現実的な予測を
立てていくことが可能になっています。
Load
負荷を掛けていくことです。
動作作りやエクササイズを使って
積極的なアプローチをしていくことは
筋骨格系疾患を持つほとんどの患者に
プラスに働きます。
早期に適切な
メカニカルストレスを
加えることで
症状の緩和と同時に
日常生活に復帰できます。
痛みを増悪させない
適切な負荷は
機械的な刺激を通して
組織耐性を高め、
腱や筋、靭帯の強度を上げて
組織の修復、再構築を促します。
Optimism
楽観視することです。
患者の楽観的な予測は
良い結果とその予後に
関係しています。
悲観、抑圧、恐れなどの
心理的要素は回復を妨げる
障壁の代表格です。
足関節捻挫後の症状の種類において
信念と感情は病態生理学的な度合いよりも
多くのことを説明する要素だと
考えられています。
Vascularisation
血管を張り巡らせることです。
心血管活動は
筋骨格系傷害を管理する中で
基礎となる代表的なものです。
薬の投与量についてどうするかを
考えるくらいなら、
モチベーションを高めて
損傷した組織に対して
血流を増加させるために
受傷から数日後には
痛みのない範囲での
有酸素運動を始めるべきです。
早期のモビライゼーションと
有酸素運動は
身体機能を改善し、
働きを取り戻して
個々の筋骨格系の状態による
鎮痛薬の必要性を減少させます。
Exercise
文字通り運動することです。
足関節捻挫のケアとしてと
再発リスクを低下させるために
運動を採用することを支持する
強力な科学的根拠があります。
運動は受傷後早期に
動き、筋力、固有感覚受容能力を
取り戻しやすくしてくれます。
回復に向けての亜急性期において
適切な修復を確実にするために
痛みの発現は避けた方が賢明で、
運動強度を上げていく
判断基準としても
活用できます。
【まとめ】いつ、何をすればいいのかを知る


長くなりました…
まとめます。
非常に受け身な感が強く
必ずしも科学的に有効とは
言い難い内容を含んでいる
RICE処置から、
長期的な観点を含み
積極的にケガに向き合う
PEACE&LOVEに
変化してきていることを
感じてもらえたと思います。
患者教育なんて正にその象徴ですよね。
痛みを出さず、
機能を回復させるだけでいいなら
正直お互いにこんなコストの掛かることは
しないと思うんです。
今回基にした記事の結びでも
こんなことを言っています。
” 短期的にダメージをコントロールするだけでなく、
長期的に好ましい結果を得るために関わるべき。
単に人のケガとして見ずにケガをした人として見て
介入しなければいけない。
どんな軟部組織のケガであっても
LOVEを必要としているから、
関わる人がPEACEを活用しようと
思ってくれればこの記事の意味はある。 ”
大切にしたいのは、
まず再発防止に努め、
仮にまたケガをしてしまっても
痛みをごまかさずに
どう対処すればいいのかを
分かってもらうということです。
PEACE&LOVEの全てはそこに集約されます。
その中に運動が含まれていることが
とても誇らしいですね。
正にフィットネスが人生を豊かにする
一つの例だと思っています。
こういう価値を広めていきたいと思いますし、
こういう価値を大切にセッションをしています。
興味ある方は是非ご連絡ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。

