【論文レビュー】高齢者でも効果的に変化を起こすための筋トレ内容公開!
良く耳にする疑問の中に「いくつになっても筋トレ効果って出せるの?」というものがあります。せっかく取り組むんですから、誰しもが効果を出したいですよね。
結論から言うと、出せます!
今回はそんな根拠を示した論文をレビューして、効果的な筋トレの組み方や具体的なプログラムも提案してみたいと思います。ソースにした論文は高齢者を対象にした研究なのですが、何をしていいのか分からないトレーニングを始めたての方にも効果を持っていると思います。まずは、この記事で取り上げる内容からやってみてはいかがでしょうか?
論文:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26420238/
効果的なトレーニング変数

A training period of 50-53 weeks, a training frequency of three sessions per week, a training volume of two to three sets per exercise, seven to nine repetitions per set, a training intensity from 51 to 69% of the 1RM, a total time under tension of 6.0 s, a rest of 120 s between sets, and a rest of 2.5 s between repetitions
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26420238/
筋トレには、目的に応じた「重さ」、「反復回数」、「セット数」、「休息時間」がある程度の幅で示されています。その範囲内でトレーニングしていくと、今持っている筋肉量で発揮できるパワーを増したり、筋肉量自体が多くなったりあなたの目的に合った変化を起こすことが出来ます。更に、「トレーニング頻度(週に何回するか)」、「トレーニング期間(どのくらい継続するか)」なども関係してくるので色々な要素が関わってきます。
ズバッと結論を言います。
今回情報源にした論文では、
トレーニング期間:50-53週(ほぼ1年間)
トレーニング頻度:週に3回
セット数 :各種目2-3セット
セット内反復回数:7-9回
使用重量 :51-69%1RM(1回だけ持ち上げられる重さの50%強)
動作時間 :上下動に各3秒ずつ
休息時間 :2分
反復間隔 :2.5秒
少し情報量が多いのですが、上の条件でトレーニングすると最も効果を上げると結論付けられています。後ほど、実際にこの条件で組むプログラムも紹介しますね。かなり具合的でプログラムにも反映させやすい内容だと感じています。
この変数の中では、1年間の継続が少し難しく感じますよね。初めからそこを見てしまうと気が遠くなるので、まずは1か月、次に3か月、半年…と細かい継続目標を立てましょう。1か月の継続ごとにあなた自身にご褒美を用意してもいいんじゃないでしょうか?
次に、簡単にこの論文の内容に触れてみます。
ざっくり論文解説

この論文の執筆に当たっては、「高齢者の筋力アップや見た目の変化を起こすためによく用いられているのが筋トレではありますが、実はそのトレーニング変数(期間、頻度、強度、量)の科学的根拠がありませんよね?」っていうところがスタートになっています。
それらを明らかにするために1984年から2015年に発表された506本の論文の中から25本をピックアップし、システマティックレビュー、メタ回帰分析という最も信頼度の高い方法で内容を精査して結論を出しました。
変化を見る指標としては、
・1RM(1回だけ持ち上げられる最大重量)
・MVC(意識的に発揮できる最大筋力値)
・筋肉の形態(周囲計測など)
を取り上げました。
各論文を横断的に調査すると以下の結論が出されました。
・発揮できる筋力は改善された
・形態の変化は小さかった
・上肢、下肢ともに1RMは大きく改善した
・下肢の筋肉におけるMVCの改善度は中程度だった
前の章で振れた効果的な変数の中で、最も効用が大きかったものとしては、
・トレーニング期間:50-53週
・使用重量 :70-79%1RM
・動作時間 :6秒(上下動に3秒ずつ)
・セット間休息時間:60秒
などが示されています。使用重量が上の章と異なるのは、リスクを込みで考えるかどうかだと解釈しています。70-80%1RMってバリバリのトレーニング経験者でもしっかり負荷が掛かる重量です。対象者を考えると提案する重量はもう少し安全なところに置こうということでしょう。
プログラムを作るならこうしましょう
トレーニング期間:50-53週(ほぼ1年間)
トレーニング頻度:週に3回
セット数 :各種目2-3セット
セット内反復回数:7-9回
使用重量 :51-69%1RM(1回だけ持ち上げられる重さの50%強)
動作時間 :上下動に各3秒ずつ
休息時間 :2分
反復間隔 :2.5秒
上記の内容を反映させつつ、どんな運動をしてけばいいのかを提案します。上肢、下肢ともに大きく変化させることができるので、全身をバランスよくトレーニングしてみようと思います。
ただ、自宅でのトレーニングを想定した場合、使用重量の部分は設定が難しいですよね。まず、そこまでの重量物が無いと思いますし、「1回だけ持ち上げられる重さの50%強」を測定する方法が分からないかと思います。この部分は、専門的な領域にもなってきますのでスポーツクラブやパーソナルトレーニングジムなどでトレーナーと一緒に進めた方がいいです。重量の確認などは多少なりともリスクを伴いますのでご注意ください。
今回は自宅でのトレーニングを想定して、自重を負荷にしたエクササイズを紹介しますね。
内容はシンプルに3種目です。
・スクワット
・プッシュアップ(腕立て伏せ)
・デッドリフト
実際に動画にしましたので、一緒に行ってみてください。この内容を2分の休息時間で2-3セット、週に3回を目安に取り組みます。
長い継続期間を考えるとバリエーションは多くあってもいいと思うのですが、習得期間を短くかつ質を高く取り組んでほしいのでこの3種目でいきますね。
もっと色々知りたい方は、オンラインのパーソナルトレーニングなどでも対応できますので下のフォームからご連絡いただければと思います。
今回の研究は”健康な”高齢者を対象にしています

論文の最後にもあるのですが、この研究では”健康な”高齢者を対象にしています。可動域制限を持っている方やフレイルの可能性がある方に対する最適な変数はこれから明らかにする必要があるということを述べています。
前提条件が違えば最適解が違うのは、どんなものでも共通ですよね。可動域が狭ければ、それだけで動き方が変わってくるのでその動きの範囲での最適な方法を探しながらのトレーニング、運動介入になります。その点は、理学療法士やフレイルについて明るいトレーナーなどの専門家の意見も取り入れながら進めてもらえると安全で効果的かと思います。
効果的なトレーニング変数はこちら

まとめます。
今回、お伝えしたい内容は以下の変数です。これを基に長い目で取り組んでもらえると効果を出しやすいものになっています。
トレーニング期間:50-53週(ほぼ1年間)
トレーニング頻度:週に3回
セット数 :各種目2-3セット
セット内反復回数:7-9回
使用重量 :51-69%1RM(1回だけ持ち上げられる重さの50%強)
動作時間 :上下動に各3秒ずつ
休息時間 :2分
反復間隔 :2.5秒
最初から全ての要をカバーするのが負担であれば出来そうなところからでも取り組んでみましょう。
実は、このような記事を読んでもなかなか取り組めない方が大半です。いくら知識を入れて理解したとしても行動しないことには変化は起こりようがありません。
色々と考える前に、まず動いてみましょう。頭で理解したつもりでも、やってみて感じることは結構ありますよ。
「0」を「1」にするのが一番大変です。鉄は熱いうちに叩きましょう。
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最後までお読みいただきありがとうございました。

