【第2弾】ACSMフィットネストレンド2020翻訳

以前出したフィットネストレンドの翻訳記事
【2021年】見ないと損するトレンド7選【日本語訳】
【アメリカ発】2020年フィットネストレンド ベスト5!
を多くの皆さんに読んでもらっています。ありがとうございます。
この記事では以前も紹介した【WORLDWIDE SURVEY OF FITNESS TRENDS FOR 2020(http://ACSM’s Health & Fitness Journal: 11/12 2019 – Volume 23 – Issue 6 – p 10-18)】の中でこれから更に伸びそうな注目トレンド3つを選び翻訳&解説しました。

是非チェックしてみてください。

Exercise is Medicine®

medical stethoscope and mask composed with red foiled chocolate hearts
Photo by Karolina Grabowska on Pexels.com

Exercise is Medicine®. Exercise is Medicine® (EIM) is a global health initiative that focuses on encouraging primary care physicians and other health-care providers to include physical activity assessment and associated treatment recommendations as part of every patient visit, and referring their patients to exercise professionals. In addition, EIM recognizes fitness professionals as part of the health-care team in their local communities. EIM was the no. 7 trend in 2017, no. 12 in 2018, no. 10 in 2019, and jumping to no. 6 in 2020.

ACSM’s Health & Fitness Journal: 11/12 2019 – Volume 23 – Issue 6 – p 10-18

『運動は薬』という考え方があります。
実際に服薬するのと同じように身体の調子を整える上で運動を取り入れることが効果的ということを表現しているものです。

この考え方は世界的にも主要な考え方になってきています。
地域のかかりつけ医や多くの健康増進普及に関わる人たちが運動機能をチェックしたり、
おすすめの運動を患者やサービス利用者に提供しやすい環境を作っています。
更に地域社会においてフィットネスの専門家がヘルスケアチームの一員であるということを改めて認識する機会にもなっています。

アメリカですら、こういう認識だということに驚きました。
かなりフィットネスの普及が進んでいるイメージだったので、
フィットネスの専門家の社会的な地位はもっと認識されていると思っていました。

運動、スポーツを生活に取り入れることのメリットをより多くの人に積極的に普及しようと書いてあるので私の立場としては嬉しく思います。

ただ、日本ではまだまだ健康づくり、運動環境は無料同然で提供されて当たり前な雰囲気が根強いです。
医療の個人負担が国民皆保険で軽くなっていることとフィットネスが【健康】の一言でまとめられごちゃごちゃになっている印象を受けます。
最もフィットネス参加率が高い(人口の20%)アメリカですら上記のような状態ですからね。
日本はフィットネス参加率が人口の3-4%と言われています。
もっと認識は低いということを念頭に置きながら普及に努めなければいけないと思いますね。

Worksite health promotion and workplace well-being programs.

male entrepreneur working at laptop in workplace
Photo by Sora Shimazaki on Pexels.com

Worksite health promotion and workplace well-being programs. This is a trend toward a range of programs and services provided by employers to improve the health and wellness of workers integrated with systems to support the evaluation of and reporting on the effect on health, costs, and productivity. Programs are generally on site or with a local gym. Previous surveys restricted this trend to worksite health promotion. For the 2019 survey, workplace well-being programs were added to the description. Worksite health promotion was the no. 16 trend in 2017 before dropping out of the top 20 in 2018 but improving to no. 15 in 2019.

ACSM’s Health & Fitness Journal: 11/12 2019 – Volume 23 – Issue 6 – p 10-18

職場での健康増進
これは雇用主が労働者の健康を支え、生産性を上げるためのシステムを作っていくプログラムやサービスに向けたトレンドです。
プログラムは主に職場や地域のジムで実施されます。
前回のこのトレンド調査では下位にあったこのトレンドが注目を集めてきています。

これ、いわいる健康経営の一部だと理解しています。
日本でもかなり効くようになりましたよね。

日本で言えば、大きな企業ほど積極的なイメージがあります。政府もその普及を推進しています。
人生の多くの時間を過ごす所属企業が積極的に労働者の健康をサポートしていくことの大切さがクローズアップされています。
その中の1つが運動ということです。

雇用側としては、長く働いてもらうため、生産性を高めるため
労働者側としては、充実した人生を送るため、長く働くからだをつくるため
世の中としては、けがや病気を減らし社会保険料を押さえるため

俗に言う【三方よし】が成り立ちます。
そんなこともあって労働者に対する投資を企業が積極的にしているってことですね。
これは思った以上に日米のタイムラグがないと思います。

Health/wellness coaching

man in suit jacket standing beside projector screen
Photo by mentatdgt on Pexels.com

Health/wellness coaching. This is a growing trend to integrate science into health promotion and lifestyle medicine programs. Health/Wellness coaching uses a one-on-one (and at times small group) approach with the coach providing support, goal setting, guidance, and encouragement. The health/wellness coach focuses on the client’s values, needs, vision, and short- and long-term goals using behavior change intervention strategies. Previous surveys included wellness coaching, but for the 2019 survey, the term “health” was added, which better describes the trend. Wellness coaching has been in the top 20 trends since 2010 and was listed as no. 17 in 2014, no. 13 in 2015, no. 13 in 2016, no. 15 in 2017, no. 18 in 2018, and no. 11 in 2019.

ACSM’s Health & Fitness Journal: 11/12 2019 – Volume 23 – Issue 6 – p 10-18

健康に/よりよく生きるためのコーチング(ヘルス/ウェルネスコーチング)
これは、健康増進やライフスタイルに合わせた医学プログラムに向けた行動科学を統合する成長性の高いトレンドです。
ヘルス/ウェルネスコーチングは個別に(時に少人数グループで)支援、目標設定、説明、励ましを実施するアプローチです。
これはクライアントの期待する価値、ニーズ、ビジョン、行動変容戦略を用いた短期及び長期目標に焦点を絞っています。
2019年以降、このトレンドをよりよく説明するために”ヘルス”の文字が追加されました。
ウェルネスコーチングは2010年以来ランクインしており、少しずつそのランクを上げています。

これは、とても大切な視点だと思います。
運動することやフィットネスをクライアントの生活をより良くしていく手段の1つとして捉え、
その視点からのベストな提案を期待されているということです。

ついつい、フィットネスを専攻してくるとそれが正義になりがちですが、
単純に多くある選択肢のうちの1つであることを忘れてはいけないと思っています。
目の前のクライアントにとって最適なものは何なのかを考え、
色々な角度からアプローチできるチャンネルを持っていなければいけないと思います。

よりよい生活水準を獲得するための窓口が私たちであり、
どこに行って何をすればいいのかを提案するのが大切な役割だと考えています。
地域のかかりつけ医のようなポジションです。
もっと大きな病院を紹介したり、専門医の受診を促したりしますよね。
それぞれ得意な専門領域を持ちながら浅く広く健康についての情報を持っていて、
必要があればより専門性の高い所にクライアントをつなぐことができるといいなーと思っています。
そのように、個別の目的/目標に対して柔軟に提案しやすいのが小規模なパーソナルトレーニングジムだとも思います。

コーチ(coach)とは、馬車という意味です。
目的地まで連れて行くというニュアンスを含んでいます。
ここが教えるという意味のティーチ(teach)とは決定的に違うところです。

あなたが行きたいところに道案内する、その支援をするのが私たちの役目です。
それをする主体は【あなた】です。

まとめ

ここまで2020年に伸びるトレンドから一部抜粋して翻訳、解説してみました。
運動することの重要性は何となくでも多くの人が認識してると思っています。

それを具体的に分かりやすく、パッケージにして提供するのがフィットネスの専門家として活動する私たちの役目です。
運動することは1つの手段であるということは忘れずに、
でもあなたにとって大きなメリットを持っていることであると伝え続けたいと思います。

無条件に、思考停止で、「運動しましょう!」程響かないものはないと思っています。
私たちはしっかりと将来がイメージできる提案をしていきますよ。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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