【更新】ACSM(アメリカスポーツ医学会)フィットネストレンド2021【翻訳レビュー】
昨年も同じ団体が出しているフィットネストレンドの記事を翻訳、要約してみました。【アメリカ発】2020年フィットネストレンド ベスト5!
今年になって【フィットネストレンド2022】と題して記事を書きました(【2022年予想】これからのフィットネストレンドはこうなる)。
今回、別ソースとしてフィットネストレンドを予想した記事を翻訳してみようと思います。
原文はこちら↓
https://journals.lww.com/acsm-healthfitness/Fulltext/2021/01000/Worldwide_Survey_of_Fitness_Trends_for_2021.6.aspx?context=FeaturedArticles&collectionId=1
発行団体はACSM(アメリカスポーツ医学会)というかなり大きな団体です。毎年Annual Meetingとしてイベントも開催しているようですが、今年はコロナの影響で中止みたいです。おそらく毎年、このイベントに合わせて集計しているんでしょうね。世界中のフィットネス業界関係者にアンケートを取っているみたいです。
今年の流行はこれ!

早速いきましょう。基記事ではTop20まで紹介しているのですが、全てになると膨大な量になりそうなので、Top5を取り上げます。
回答者の属性をざっくり紹介すると、最も多かった年齢層は22-34歳(21歳以下から65歳以上まで幅はあります。)、フィットネス業界での勤務歴は10年以上20年未満が25%、20年以上が25%なので中堅以上が半分って感じでしょうか。
年収はパートタイムから経営者までいるのか、$20,000以下~$100,000以上と幅があります。中央値は$50,000くらいでしょうか。
職場についても個人事業や会社のオーナーが35%以上です。アメリカって感じですね。余談ですが、2030年までにアメリカの労働人口バランスは大きく変化してフリーランスが急増する予想もされています。
では、早速順にトレンドを見てみましょう。
去年との違い

まず、去年との違いから。結構1年でランキングされる面々が変わるんですよね。記事の中で、トレンドは一時的な流行の”Fad”とは違う!と結構強めに言っていますので、今回消えていったコンテンツはFadだったのかもしれません。ウェイトトレーニングとフリーウェイトトレーニングの違いもよく分かりませんが…
1位 オンライントレーニング

Online training. Virtual online training was first introduced on the annual survey in 2019 and debuted at no. 3 before dropping to no. 26 in 2020 when the “virtual” was dropped from the title in favor of the more specific online training. The big changes within the health fitness industry as a result of the COVID-19 pandemic resulted in the temporary closure of clubs around the world forcing innovative delivery of classes. The challenges of engaging clients at a distance resulted in the use of some very strategic delivery systems. Online training was developed for the at-home exercise experience. This trend uses digital streaming technology to deliver group, individual, or instructional exercise programs online. Online training is available 24/7 and can be a live class (live streaming workouts) or prerecorded.
https://journals.lww.com/acsm-healthfitness/Fulltext/2021/01000/Worldwide_Survey_of_Fitness_Trends_for_2021.6.aspx?context=FeaturedArticles&collectionId=1
2020年の調査では26位で圏外でしたから急上昇です。初めて、この調査にランクインしたのも2019年で3位にはいりました。その当時は”バーチャル”オンライントレーニングとくくられていたんですね。より特殊なオンライントレーニングを意図して名前から”バーチャル”が外れてランクも2019年【3位】→2020年【26位】となりました。
新柄コロナウィルスのパンデミックの結果として、世界中のクラブが一時的な閉館を強いられレッスンの展開方法を革新するというフィットネス産業全体の大きな変化が起こりました。ソーシャルディスタンスを確保して顧客を招くというチャレンジがいくつかの戦略的なシステムを使う結果になりました。オンライントレーニングはお家トレーニング体験として発展してきました。このトレンドはグループや個人に情報を届けたり、オンラインでエクササイズプログラムを説明するためにデジタルストリーミングの技術を使っています。オンラインはいつでも、アクセスできますし、ライブ配信も事前収録も可能です。
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これは、満場一致でしょうね。2020年はフィットネス業界に限らず、色々なものがオンラインに置き換わりましたね。昨年の新型コロナの影響もあり、ZOOMなどのプラットフォームを使った対面式のセッションを主流とするものになりました。これが少なくてもまだしばらくはトレンドとして残りそうです。
最大のメリットは、お互いに移動などの時間的なコスト削減につながることですかね。このメリットはかなり大きいんじゃないでしょうか。更にはオンラインレッスンであれば、1度に数百人を受け入れることもできますし、遠方で人気のあるレッスンにも参加できるようになりましたからね。一気にイノベーションが起きた感じです。
確かに数年前までのオンライントレーニングっていうと、少人数で大きなスクリーンを前にして、専用の大掛かりな機械を使って…というイメージでした。莫大にコストを掛けたNintendo Switchのリングフィットアドベンチャーって感じですかね。面白そうと思いながらやったことないですのでいつかやってみたいと思います。
2~4位をレビュー
2位から5位を一気に見てきます。
2位ウェアラブルテクノロジー

Wearable technology. Wearable technology was the no. 1 trend since it was first introduced on the survey in 2016 (the only exception was a drop to no. 3 in 2018) and includes fitness trackers, smart watches, heart rate monitors, and GPS tracking devices. Examples include fitness and activity trackers like those manufactured by Fitbit®, Samsung Gear Fit2®, Misfit®, Garmin®, and Apple®. These devices can be used as a step counter and can track heart rate, body temperature, calories, sitting time, sleep time, and much more. Initially, there was some question of accuracy, but these issues have seemed to be resolved well enough that it has been estimated to be about a U.S. $100 billion industry. New innovations include blood pressure, oxygen saturation, and electrocardiogram.
https://journals.lww.com/acsm-healthfitness/Fulltext/2021/01000/Worldwide_Survey_of_Fitness_Trends_for_2021.6.aspx?context=FeaturedArticles&collectionId=1
前回の調査では1位でした。このトレンドは2016年に初登場し、2018年に3位になった以外はずっと1位だったんです。これは一時的な流行ではなさそうですよね。2016年当時はフィットネストラッカー、スマートウォッチ、心拍計、GPS追跡装置としてこの技術が使われていました。FitbitやAppleなど名だたる大企業が参入するようになり、歩数計、心拍計、体温、消費カロリー、睡眠時間などをトラッキングするデバイスとして使われてきました。今後、10兆円産業に成長していく可能性もある産業です。今後は血圧、酸素分圧、心電図などのトラッキング機能も搭載されることが予想されています。
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技術、市場規模共にすごいですね…こちらに関しても【まとめ】デジタルとフィットネスはこう結びついている。スマートウォッチを持っていると可処分所得が増える話 という記事を書いていますのでよかったら見てください。
3位自体重トレーニング

Body weight training. Body weight training appeared for the first time on the trends survey in 2013 (at no. 3) and was in the no. 2 position in 2017, no. 4 in 2018, and no. 5 in 2019 before dropping to no. 7 in 2020. Body weight training did not appear as a survey trend option before 2013 because it only became popular (as a defined trend) in gyms around the world within the last decade. Using a combination of variable resistance body weight training and neuromotor movements using multiple planes of movement, this program is all about using body weight as the training modality. Body weight training uses minimal equipment, which makes it an inexpensive way to exercise effectively.
https://journals.lww.com/acsm-healthfitness/Fulltext/2021/01000/Worldwide_Survey_of_Fitness_Trends_for_2021.6.aspx?context=FeaturedArticles&collectionId=1
自体重を使ったトレーニングです。2013年に登場して以来、多少の変動はあれどベスト10以内にはずっとランクインしているものです。もちろん2013年以前から存在していたエクササイズですが、2013年辺りで世界的な人気の高まりでランクインした感じですね。色々な抵抗の組み合わせで自体重を利用し、神経系にも働きかけて三平面(矢状面、前額面、水平面)での運動制御を高めることが自体重トレーニングの本質です。最小限の設備で行え、高いコストを掛けずとも効果的なエクササイズができます。
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これは汎用性がとても高いと思っています。トレーニング初心者にはもちろん、上級者にもウォーミングアップとして自重を使ったエクササイズは取り入れるべきだと思っています。自分のからだを思い通りに動かすことができるのがとても大切です。
4位アウトドアアクティビティ

Outdoor activities. Perhaps because of the COVID-19 pandemic, more outdoor activities such as small group walks, group rides, or organized hiking groups have become popular. They can be short events, daylong events, or planned weeklong hiking excursions. Participants can meet in a local park, hiking area, or on a bike trail typically with a designated leader. This trend for health and fitness professionals to offer outdoor activities for their clients began in 2010. In that year, outdoor activities ranked no. 25 in the annual survey, and it ranked no. 27 in 2011. Outdoor activities were the no. 14 trend in 2012, no. 13 in 2013, no. 14 in 2014, no. 12 in 2015, no. 14 in 2016, and no. 13 in 2017. In 2018, outdoor activities were ranked no. 14, no. 17 in 2019, and no. 13 in 2020.
https://journals.lww.com/acsm-healthfitness/Fulltext/2021/01000/Worldwide_Survey_of_Fitness_Trends_for_2021.6.aspx?context=FeaturedArticles&collectionId=1
おそらく新型コロナウィルスのパンデミックの影響もあり少人数でのウォーキング、自転車、ハイキングが人気になっています。これらは、ちょっとした単発イベントだったり、1日で完結するものであったり、週間で計画されたものであったりします。
このようなトレンドは2010年から見られるようになりましたが、その年の年間調査でのランクは25位です。2011年に27位で会った以後は毎年17位から12位辺りを行ったり来たりする状態でした。
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これも、去年から今年に掛けての大きなポイントの一つだと思っています。感染症予防のため、ソーシャルディスタンスが確保しやすく、換気の必要がない屋外での様々なセッションの需要は高まっています。外出そのものも大きく制限されるストレスフルな生活も長かったのでその反動もあるかもしれません。今後、コロナが落ち着いてくれば、もっと目にする機会が増えると予想します。これまでの年間調査では10位中盤でくすぶっていたのに一気にTOP5に食い込んできましたからね。個人的にも注目しています。
5位HIIT(高強度インターバルトレーニング)

HIIT. Although a part of the survey as a possible trend before 2013 but not making the top 20, HIIT was no. 1 in the survey in 2014 and 2018 (dropped to no. 3 in 2016 and 2017) and has been in the top five between 2014 and 2020. For 2021, HIIT drops to no. 5. These exercise programs typically involve short bursts of high-intensity bouts of exercise followed by a short period of rest. Although there are several commercial club examples of HIIT, all emphasize higher intensities (above 90%) of maximum during the increased intensity segments followed by periods of rest and recovery. Despite warnings by some fitness professionals of potentially increased injury rates using HIIT, this form of exercise has been popular in gyms all over the world.
https://journals.lww.com/acsm-healthfitness/Fulltext/2021/01000/Worldwide_Survey_of_Fitness_Trends_for_2021.6.aspx?context=FeaturedArticles&collectionId=1
2013年以前にも可能性をもったトレンドと予想されながら20位にも入っていなかったのですが2014年に1位となるとその後2020年までTOP5に入り続けていました。
このエクササイズは短時間の高強度局面と休息局面を繰り返します。民間のフィットネスクラブでも最大強度の90%以上という高強度と休息を繰り返す形で取り入れられています。HIITは傷害を負う確率が上がると警告する専門家もいますが、このエクササイズの形は世界中で人気になっています。
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HIIT人気は根強いですね。短時間でトレーニングできますし達成感も高いので、時間が無いけどしっかり運動はしたいというニーズに合っているのではないかと思います。
HIITを代表するTABATAプロトコルの生みの親である田畑泉先生(立命館大学)はご自身が全く言及していないHIITとダイエットが結びついていることに困惑されいたという話も聞いたことがありました。実際にあれだけの高強度であれば体脂肪からのエネルギー動員率も高くは無いと思っていたのですが、最近になってHIITでダイエットを支持する論文もちらほら出ているみたいですね。今後に注目です。
乗るかどうかはさておき、知っていた方がいい

ここまでザッとTOP5を確認しました。あくまでもアンケートの回答を基にした予想であり確約できるものではありませんし、このランキングに対しての意見も色々とあると思います。
とは言え、権威性の高い団体が出す調査であり、世界中のフィットネス関係者からの聴取だということを考えると知っておいてもいい情報だと思っています。これまでの傾向を見ると、現在あまり目立っていない下位にランクされたトレンドがこの先急成長する可能性もありますよね。
最大のポイントは今後5Gが普及してきた時に必ず起こるであろうイノベーションです。ITとフィットネスの分野についてはもっともっと革新的な進歩があると予想されます。スマートウォッチが出始めた時、正直どう使いこなせばいいのかイメージが全く湧かなかったのは私だけでしょうか?今となっては半分医療機器ですからね。これが財布になり、通信手段となりつつあるの今日、技術やアイディアの進歩についていくのに精一杯です。笑
今年はこれが流行ります

少なくても、オンラインでのフィットネスは今後も大きく取り上げられそうです。ウェアラブルテクノロジーとともにIT技術を利用してのフィットネスですね。個人的にはアウトドアでのフィットネスにも注目しています。このご時世もあって、潜在的にも需要が高い気がするんですよね。季節が良くなれば屋外でちょっとしたイベントでも企画してみたいなとも思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。

