【スクワット】ハイバー(High Bar)、ローバー(Low Bar)
スクワットの種類
一口にスクワットと言っても負荷をどこで持つのかどんなフォームで行うのかといった違いでたくさんの種類があります。
その中で今回はハイバースクワットとローバースクワットの違いを解説していきます。
参考書から情報を仕入れ、ひとまず納得できるところまでやり込んだ私の体験も含めてお話したいと思います。
違いを詳しく
字のごとく、バーを担ぐ位置が身体の高い所か低い所かによる違いです。

高い低いと言ってもせいぜい5~10cmの違いです。
この数センチの違いがフォームを変え、身体の動かし方を変えるので注意点や効果に違いが出てきます。
各スクワットの解説に入る前に、どちらにも共通したスクワットのポイントを押さえます。

常に足の真上にバーを置けるように自分の身体を動かします。
その動きを高重量でも再現できるかどうかがスクワットの最も重要で本質的な部分です。
それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
ハイバースクワット

肩甲骨の高い所で担ぎます。
担いだウェイトと身体のバランスを取るために背骨が立ち胸が前を向いた姿勢になります。
もちろんスクワットなのでお尻の筋肉ともも前の筋肉をメインに鍛えられますが、ハイバーではもも前の筋肉がより仕事を負担するようになります。
肘の位置を意識して前腕(肘から先の腕)の向きを背骨の傾きと同じにすることで肩甲骨を誘導し、しっかりと胸を張ってスクワットできるようになります。

骨盤から見ると、このあと説明するローバースクワットよりも遠くにウェイトが位置します。
身体の前への傾きが大きくなり過ぎると腰への負担が大きくなるので注意が必要です。

ローバースクワット

冒頭にも書いたようにハイバーで担ぐ位置よりも少し下(5~10cm)で担いで行うスクワットです。
こちらは担いだウェイトと身体のバランスを取るため少し胸が床を向き身体の前傾が強まります。
より前傾が強まることでお尻の筋肉で持ち上げる部分を強調できます(ヒップドライブ)。
こちらはウェイトを落とさないように肘を少し高く突き上げる意識で腕を使います。肩甲骨と腕の間にできるくぼみにバーが収まると安定します。

ハイバーよりもウェイトを担ぐ位置が少しだけ床よりなのでお尻を後方にしっかり引きながらしゃがむことができれば、身体の前傾を強めても極端に腰への負担が増えることはありません。
個人的には繰り返し行っていくとローバーの方が安定感があり不安なくスクワットできるなと思います。
実際にやってみての感想
どちらのスクワットにも言えることですが、
実は肩甲骨周りの状態がスクワットの質を左右します。
肩甲骨同士を引き寄せるようにして(肩甲骨内転と言います)胸を張ることで体幹の剛性が高まり重さに負けない体幹部をキープできます。
体幹がしっかりすればお尻やもも前の筋肉が発揮できる力も大きくなりやすいのでスクワットのパフォーマンスが高まります。
特にローバースクワットでは肩甲骨がしっかり内転できないとバーの収まりが悪く手首に重量が乗ってしまいます。

これがまた痛い。
ケガに繋がりやすいです。
そしやる気を削がれます。笑
もし、それが原因でスクワットをしなくなってしまうのであれば、それはもったいないことなので肩甲骨を動かしやすい状態にしておくことが大切です。
私はハイバースクワットを長い間行ってきて、ここ最近でローバースクワットを取り入れるようになりました。
初期は上に書いたように手首で重量を受けてしまい痛くて仕方ありませんでした。
参考にしている『スターティング ストレングス』を読み直し、
・サムレスグリップ
・拳が天井を向くまでグリップの幅を広げる
を確認して行うようにしました。


そうすると、しっかり背中でウェイトを受けることができるので痛みなくスクワットに集中できるようになりました。
手首の痛みにお悩みの方は是非参考にしてください。
先にも書いたように、ローバーでは肘を突き上げるように腕を使いバーを安定させることもお忘れなく。
もう1点、これは私の個人的な問題かもしれませんがスクワットをしてく中で感じたことなので追記します。
ローバースクワットで担ぐポジションを取ってハイバースクワットのフォームを作ろうとするとウェイトが背中から滑り落ちる方向に力が掛かりやすいので、そのようなエラーは考えにくいです。
でも、逆の状態(ハイバーで担ぐポジションを取ってローバーのフォーム)は何とかできてしまいます。

腰への負担がかなり大きくなるので要注意です。
腰が砕けそうになります。笑
理屈は理解しているつもりですし、そんなリスクを進んで取ろうとした訳ではないのですが、ローバースクワットをやり込むとそのような状態になりやすいのかもしれません。
最も伝えたいのは、
行うスクワットの特徴に応じてフォームもしっかり意識し必要のない負荷は掛けないように注意
ということです。
思った以上に無意識下でローバースクワットにフォームが引っ張られた感じでした。こちらも参考まで。
まとめ
スクワットにはこの他にも色々な種類があります。
それぞれに特徴があり、狙う効果が違うのでご自身の目的に合わせて使い分けが大切です。
その中で強くお伝えしたいのは、1日2日では何も分からないということです。
諦めず、コツコツと続けて初めて得られる感覚がたくさんあります。
やり続けて、ある日突然得られるコツもあります。
それまでのもやもやしながらも続けてきた延長線上にしかその結果は生まれませんよね。
スクワットは1日にして成らず
長く続けて取り組める方法も考えながら、細く長くお付き合いくださいませ。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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