【痩せる効果はない!】覚えておきたいHIITの効果【メタアナリシス翻訳】
TABATAプロトコルに代表されるHIIT(High Intensity Interval Training:高強度インターバルトレーニング)は長い期間に渡り注目されています。
短い時間で完結する点が受けて、色々なプログラムに派生しています。
ただ、そのように裾野が広がると情報の精度が落ちてくることは避けられないところです。
先日こんな本が出ているとのツイートと見て、おいおい!となり発信した方に激しく同意した次第です。

そこで今回は、論文レベルで確認されているHIITの効果についてまとめました。
この記事を見てくれた方々はダイエットに興味のある場合が多いんじゃないかと思います。
やはりダイエットには食事の管理が大きな部分を占めます。
個人的には 運動<栄養 かなと思ったりもします。
自分自身で実験してみたダイエット記録のリンクも貼っておきます。
有料記事ですが、科学的な根拠に基づいて挑戦しました。
怪しいこと一切なしです。再現性高いと思います。
是非チェックしてください。
https://note.com/tks5212/n/n8b655b4ebae1
HIITの誤解
HIITが注目されたのは何と言ってもTABATAプロトコルが短時間の運動なのに今まで推奨されていた運動と同等の効果を確認できた点です。
そこに海外のフィットネス愛好家(特に忙しいビジネスパーソン)が注目し拡散、立命館大学の田畑泉先生の名前を冠しているにも関わらず日本には逆輸入的に広まるという状況でした。この辺りでもフィットネスに対する海外との差を感じますね。
TABATAプロトコルでは有酸素運動能力、無酸素運動能力ともに改善が確認できたという科学的根拠が示されています。
1つ1つの運動は無酸素運動の極みともいえる内容(20秒全力)なのに10秒の休息を挟んで6-8セット行うと全体を通して有酸素系エネルギー供給を最大限に刺激するという両極にある要素を同時に高められるというすごい内容のプロトコルです。
ここからはあくまでも私見です。
おそらく、
・有酸素系能力の改善効果
・実施での達成感
・短時間完結
・時間に対しての疲労度の高さ
などの要素が【手っ取り早く健康を手にできる】、【実施時間以上の運動効果がある】という誤解を生んだのではないかと思います。
そこから派生していつの間にか、
TABATAは痩せる!
HIITは痩せる!
になったのかと推測されます。
でもこれ冷静に考えればあり得ないことです。
セールストークで
「4分の運動で60分の運動以上の効果!」など誇大に謳うものもありますが、生理学的に考えてありえないですよ。
どういうこと?
これには、田畑先生の娘さんもツイッターでコメントしています。

では、確認されている効果はどのようなものでしょうか?
明らかにされているエビデンス紹介
(飛ばしてもいいです)
HIITは身体的、精神的な測定結果を改善できるか?
HIITは異なる対象者、結果に渡り効果的で安全かどうか明確なエビデンスが不足しているにもかかわらず、各システマティックレビューで様々な人にとって有益であると言われている。
システマティックレビュー、メタアナリシスを使い、HIITを用いた介入が全ての人に対して有益で安全で支持できるものであるかをはっきりさせることがこの調査の目的である。
HIITについてランダム、非ランダムに比較された方法は(メタアナリシスの有無を含め)システマティックレビューでデータベースから検索されている。
25のメタアナリシスを含む33のシステマティックレビューは複雑な事情を持った主題と人達を含んで取得されている。
HIITのエビデンスは心肺機能、身体測定、血糖値コントロール、動脈など血管の正常な応答、心機能、心拍数、炎症マーカー、エクササイズキャパシティー、筋肉量を非活動グループと比較し提案された。活動グループとの比較でHIITは心肺機能、炎症マーカー、筋構造を改善することが明らかになった。
不安やうつ傾向についてはトレーニング前後で比較された。
加えて、システマティックレビューの80%を超える論文で急性傷害については報告されていない。
したがって、HIITは多くの利益があると関連付けられた。
更に大規模、高品質な研究がこれらの発見を裏付けるために必要となる。
HIITは心肺機能と血管機能の改善、身体測定値の改善、エクササイズキャパシティ増加、筋構造と機能改善、不安や抑うつの改善、身体的な疾患の改善の効果がある。加えて、HIITは安全で急性傷害や重篤な呼吸血管系疾患との関連は見られなかった。
Martland R, Mondelli V, Gaughran F, Stubbs B. Can high-intensity interval training improve physical and mental health outcomes? A meta-review of 33 systematic reviews across the lifespan. J Sports Sci. 2020;38(4):430-469. doi:10.1080/02640414.2019.1706829
HIITは肥満傾向にある青年期層で健康的に有酸素運動能力を改善する
背景:HIITは青年期に心肺機能を向上させる継続可能で効果的な方法だ。HIITは中強度の運動に比べ、心肺機能を維持向上させることが証明されている。
方法:以下の条件を含み、研究は適格に検討されてた。
(1)参加者は11-18歳の青年期であった
(2)直接的、間接的に起きた有酸素運動能力の変化が測定された
(3)非運動か中強度運動の比較グループが含まれていた
(4)参加者は同じ期間運動に参加した
(5)先行研究例を活用した
(6)設定された強度で運動した
有酸素運動能力へのHIITによる効果を確認するためにメタアナリシス分析が行われた。これらの解析は有酸素運動能力改善のプロトコルの調整のため定量的に試験された。
結果:HIITは有酸素運動能力への中等度の改善傾向を示した (g = 0.86, 95% CI 0.518-1.106, p < 0.001)。介入期間や総計、週間で累積されたHIITのボリュームに関わらずこれまでに蓄積された有酸素運動能力の改善方法の上に重要な効果を示した(p > 0.05)。
結論:HIITは体組成に関係なく青年期に有酸素運動能力を改善する効果的な方法だ。特にメタ回帰解析は長時間の大きなボリュームのHIITプログラムは短時間、低強度のHIITと同様効果的であると明らかにした。このことから短いHIITは体育の授業での健康的な利益に実用的な付加価値を付けるという点で学校カリキュラムにおける特別な興味を引き起こす。
Martin-Smith R, Cox A, Buchan DS, Baker JS, Grace F, Sculthorpe N. High Intensity Interval Training (HIIT) Improves Cardiorespiratory Fitness (CRF) in Healthy, Overweight and Obese Adolescents: A Systematic Review and Meta-Analysis of Controlled Studies. Int J Environ Res Public Health. 2020;17(8):2955. Published 2020 Apr 24. doi:10.3390/ijerph17082955
エビデンスのまとめ
紹介した2つの論文で全く同じ主張にはなっていませんが、
・HIITによる呼吸器、循環器能力の改善(青年期も含め)
・上記トータルで起こる有酸素運動能力の向上
(肥満度に関わらず)
・エネルギー需要増加による血糖値の改善
・1つ1つの運動で要求される大きな筋出力による筋機能の改善
・メンタルヘルスの改善
・HIIT実施による急性傷害は実は少ない
などが挙げられます。
やはり、大きな効果の見出しとしては痩せることは記載されていませんでした。
もちろんこれらの副次的な効果として体脂肪減少は起こり得るかと思いますが、HIITそのものの痩せることに対する貢献度は低いと思います。
そもそもHIITって運動能力を高める上で時間効率が物凄く高いということがポイントのはずがいつの間にか痩せるかどうかに論点が移っている気がしました。
怖い…。
ということで、
【HIITは痩せる】
が蔓延している中で
それ違うんじゃない?
が私の主張です。
正しい知識で正しいものをそれが欲しい人に届けたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

