【体幹を体感】効果的な体幹トレーニングの方法と考え方

よく耳にする体幹とは?

体の幹と書く『体幹』

テレビのスポーツコーナーでも体幹の強さがパフォーマンスの秘訣だと解説したり、体幹トレーニングの本が書店にもたくさん並んだりしていますよね。

とても大切な要素であることは周知の事実なのですが、言葉が先走り過ぎて、実態がぼやけている感も否めません。

ガシガシ腹筋すればいいのか?

辛い姿勢を長時間キープできればいいのか?

そもそも何が体幹トレーニングなのか?

大切と言われていますが、一歩踏み込むと明確な情報が少ないと感じませんか?

また、もしあなたが競技レベルに関わらず何かスポーツをしていて体幹トレーニングを活用したいと思うのであれば…

「体幹トレーニングが競技にどう繋がるかを知って行う」のか

「ただ何となくその動作を繰り返す」のか

この違いはトレーニング量に比例して大きくなるのは目に見えていますよね。

今回は体幹トレーニングの効果を上げる考え方とその方法を説明します。

体幹が思い通りに機能しないとどうなるのか?

体幹トレーニングがここまで色々な所で注目されるのはとても大切な要素であるからだということは冒頭にもほんの少しだけ書きました。

どのように動くにしても体幹の安定は不可欠です。

つまりどんな人でも体幹が機能するはずですし、機能しなければいけないのです。

本来あって然るべきことが多く語られるということは、裏を返せば体幹を機能的に使えている人が少ないことを意味します(ビジネス的に取り上げられている可能性がなきにしもあらずと言うことは内緒)

まずは、体幹の役割についてお話しします。

強い体幹≠バキバキの腹筋

結論から言いますと強い体幹とはどんな条件にあっても「骨盤-背骨-肩甲骨」が適切な位置にコントロールされているものを指します。

例えば、

強い力で押されてもバランスを保てたりトップスピードで走っていても一瞬で切り返せたりするのは、外から加わる力や速いスピードで動いている慣性に負けずに上記の骨格の位置を保てているからに他なりません。

また、自分自身が能動的に大きな力を出す際にも重要です。

お尻にある大殿筋、胸にある大胸筋などはとても大きな力を出す筋肉です。これら体の中心近くの筋肉で作られた力は手足を末端まで伝い自身の外側へ力を及ぼします。

この時の動きを簡単なモデルで表します。

筋肉は関節をまたいで胴体と手足を繋ぐように付いています。その筋肉が縮んで力が発揮されると胴体を土台、肩や股関節を軸に手足が回転するような運動を起こします。

この時の土台が紛れもない体幹部に当たります。

力を出そうとした時に土台がグラグラ動いていたらどうなりますか?

出した力は効率良く伝わりませんよね。

地盤の緩い沼地に高層ビルを建てるようなもので支えきれないのです。

その安定を作るのも体幹の役目になります。

想像に難くないと思いますが体幹が機能しないとケガをします。また、上記したように効率良く力が伝わりません。

この点は日常生活、スポーツ動作どちらにおいても重要な要素になります。

そしてその安定感を作り出しているのはバキバキに割れた6パックの腹筋ではなく(こちらはこちらで憧れますが)、見た目では分からない体のより深層の筋肉、細かい筋肉です。それらが骨格を適正な位置に留めてくれています。

この話についてはアウターマッスルとインナーマッスル、グローバルマッスルやローカルマッスルのことについても知っていると理解しやすいと思います。

そこについては改めて記事を書きます。分かりやすかった本はこちら

それでは体幹が機能しているのはどんな姿勢なのでしょうか?

体幹が機能している姿勢

この事については背骨の話が不可欠です。

あなたは背骨が何個あるかご存知ですか?

正解は

頸椎 7個

胸椎  12個

腰椎 5個

計   24個です。

その下には仙骨が土台となり寛骨と共に骨盤として背骨を支えています。

そして、24個の骨は垂直に積まれている訳ではなく、前後に緩やかなカーブをしながら積まれています。

このカーブを「生理的湾曲」といい、そのたわみがあることで掛かる負担を軽減したり動きをしなやかにしたりしています。

そして良い姿勢と言われるのは、横から見たときに「耳たぶ-肩-骨盤-膝-外くるぶし」が地面に対し垂直に並んでいる姿勢を指します。

つまりこの時、骨格としても重心位置としても安定したポジションにあると言い換えられます。

今回の記事で目指すのはこの時の「骨盤-背骨-肩甲骨」の位置関係です。

姿勢の条件が変わっても、様々な負荷が掛かっても上記の位置関係を保つことがトレーニングになります。

よく言われるのは体幹部分を缶詰の缶のような円柱状のものにした例えです。

この缶の底、上蓋、ぐるりと取り囲む側面に相当する筋肉が存在し、それらが複合的に「体幹ユニット」として機能することが大切になります。

その体幹部の位置関係をエクササイズで感覚として覚えることから始め、少しずつ手足に動きを付けていくことで、様々な条件での安定した状態を強化することが可能になります。

そうすると、ケガのリスクを減らせますし、効率良く力を伝えることができるのでパフォーマンスアップに繋がります。

以下に、いくつかのエクササイズを解説します。

トレーニング種目紹介

サイドブリッジ

図のように横向きで肘をつき、お尻を持ち上げます。腹横筋というお腹周りをコルセットのように取り囲んでいる深層の腹筋の活動量が大きいという報告があり体幹の姿勢維持に大切な筋肉をトレーニングできます。

  

膝で支えるか、くるぶしや足の外側で支えるかで強度が変わります。膝の方が優しいです。

バードドッグ

四つ這いから対角の腕と脚を持ち上げます。スタートポジションで肩の真下に手、股関節の真下に膝が来るようにして接地部分で長方形を作ります。

その長方形の中心に背骨を置き続けるようにして動作を繰り返します。腰の反りが強くならないように行うことで体幹部に刺激がはいります。

デッドバグ

「死んだ虫」の名の如く、仰向けで両手両足を持ち上げたところがスタートポジションです。対角の手脚を床面に近づけるように交互に動かしていきます。その際に背骨が反ったり丸まったり、左右にブレたりしないように動くことで体幹の安定を図ります。壁を押しながら足のみで行うバリエーションもあります。こちらの方が体幹に意識をフォーカスしやすいかもしれません。

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スクワット、デッドリフト

何故スクワットで体幹?と思いましたか?

実は非常に強力かつ実用的な体幹トレーニングなんです。

デッドリフトも同様ですが是非少しでも自重以上の負荷を掛けてウェイトを扱って行ってください。

ウェイトから重力方向に掛けられる負荷に負けないように姿勢を保つことで体幹部に剛性が要求され、なおかつ四肢の動きが求められるので、とても複合的で様々な動きに応用できるエクササイズです。

    

まとめ

体幹とは何なのか、その役割と鍛えるための簡単なトレーニング方法をご紹介しました。

まずやってみて、どんなものなのか(体幹の話ですが)体感してみてください。

そして続けられそうなもの、楽しくできるもの、実感しやすいものを継続してください。

千里の道も一歩から

塵も積もれば山となる

ローマは1日にして成らず

日々の積み重ねが大切です。

中々即時効果はないかもしれません。でも繰り返しの中である日スッと腑に落ちて理解が進むこともよくあります。

知識で終わらせずに、是非あなたの経験で肉付けした貴重な財産をたくさん作ってください。

その先にケガに悩まない、楽しくスポーツをする充実した快適ライフが待っています。

あなたの明るい未来を祈っています。

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