【これは有益】フィットネスにも使える行動経済学の考え方

読書は割と好きで、常に何かしらの本は読んでいたいと思うタイプです。最近面白いと思って良く手に取るジャンルは【行動経済学】です。ちょっとしたマイブームになってます。

これまでの経済学は、人間を合理的な存在として扱うことで成立していました。ものごとの価値を正確に判断して、自分自身にとって利益を最大化するように動くことを前提に考えられてきました。

でもこれって実際とかけ離れていませんか?自分が合理的なら、お金の無駄遣いはしないし、将来に向けて計画的に行動しますよね?でも実際は全くと言っていい程そうじゃない。人間は全然合理的じゃない意思決定をして暮らしている実態が学問的に明らかになってきてるんです。それが行動経済学という学問です。

今までの実態とかけ離れていた前提の上に私たちの生活があったと思うとゾッとしませんか?よくそれで世の中回っていたなと思います。もしかしたら【行動経済学】という言葉ができる前からこういう人間の不合理な点に気付いた一部の人達にお金を浪費させられていたかもしれませんよね。そう思うと『知っている』ということはやはり大きな武器になると思います。

ここからが本題です。この【行動経済学】はダイエットや健康増進などにも応用されています。住友生命の『vitality』という商品のホームページにも行動経済学で明らかになったことから行動を促しているというエビデンスを紹介しています。https://vitality.sumitomolife.co.jp/about/

今回はこの行動経済学がフィットネスの場面でも活用できそうだと思い、あなたへの情報提供をしたいと思います。

アリエリー教授の「行動経済学」入門-お金篇-

の中から第12章を取り上げます。人間の特性を知って今からの運動習慣に役立ててもらえると嬉しいです。

運動習慣を作るための考え方ではこんな記事も書いているので併せてどうぞ→【マインドセット】運動出来ない理由はなんですか?【あなたに必要なのは“決断”です】

人間は感情に勝てない

photo of cheeseburger and french fries
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感情は行動の原動力です。褒められて嬉しいからもっと頑張るし、怖いから逃げるし、守りたいから闘います。感情は生き物に必要な機能です。

でも時に、その感情が働くことで最適な選択ができないことがあります。それは将来を見据えることができる人間だからこその悩みでもあるのですが、私たち人間には意思決定の際、感情が作用することで同じ価値を違うように見積もることがあります。そんな特性を知ってもらうとこれからの行動に役立てられると思います。

【未来の利益より、目先の利益】同じチョコレートでも…

hot choco in black mug beside white bowl
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今回題材にした本の中に、興味深い話があったので引用します。

ウォルター・ミシェルはかの有名なマシュマロテストで、四、五歳児の目の前にマシュマロを一つ置いた。そして、「マシュマロをしばらくのあいださわらずにがまんできたら、二つめのマシュマロをあげる、でも今はさわってはだめだよ」といって、一人きりにした。ほとんどの子どもはあっという間にマシュマロを食べてしまい、二つめを楽しむことはなかった。

アリエリー教授の「行動経済学」入門 お金篇 P237

情景が目に浮かびますね。目の前の誘惑に勝てない訳ですね。少し待てば倍になるのに、食べたいという欲求を抑えられない。とても感情的な印象を受けます。でも、これ子供だからじゃないみたいですよ。

大人にも同じ条件で実験しました。おいしくておしゃれなレアもののチョコレートを【今】半箱もらうのと、【1週間後】に一箱もらうのを選んでもらうとほとんどの大人が【今の半箱】を選ぶそうです。もう半箱もらうのに1週間待つ価値はないと判断したわけですね。子供と一緒です。

面白いのはここから。引用します。

でも待った!選択を未来に進めたらどうなるだろう?チョコレート半箱を一年後にもらうか一箱を一年と一週間後にもらうかの選択なら?質問は同じだ――――――もう半箱もらうことに一週間余分に待つ価値はあるだろうか?じつは、質問がこのようなかたちで、遠い未来を問うものとしてフレーミングされると、ほとんどの人がもう一週間待って大きな箱をもらうほうがいいと答えるのだ。一年先のことであれば、もう半箱もらうのに一週間余分に待つのは有意義なトレードオフだと考える。うん、やはり大人だ!

アリエリー教授の「行動経済学」入門 お金篇 P237

受け取る分量、多くもらうための待ち時間は変わらないのにこうも変わるみたいです。これは従来の経済学の考え方では説明が付かない部分です。どちらも持っている価値は同じだと考えるので。あなたならどうですか?
この理由は【今】についての選択と【未来】についての選択で考え方が変わっているからです。

未来のことは想像でしかありません。はっきりせずに曖昧です。詳細なことが分からないから感情を持ちづらい、だからこそ未来の自分はコントロール自在で完璧だと思えるわけです。でも、私たちは未来に生きることはできませんよね、今を生きるしかない。今起こることは未来とは比べものにならない位リアルです。だからその事象に対して感情も生まれます。その感情が意思決定を変えてしまうと言うわけです。今したい!という欲求に屈し続けるわけです…

人間は意思で誘惑に勝てるのか?

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でもそれじゃだめだと思いますよね。私もそう思います。多くの人も同じで意思の力でその欲求を抑え込もうとします。

…残念ながら絶え間なくやってくる欲求を克服できる人間なんていないと本書ではばっさり言い切っています。やはり今の欲求は抑えられないんですね。

車の運転中に携帯をチェックしてしまう、お金を貯めないといけないのに散財するなどその代償が大きくなることが想像できない訳では無いのにやめられないんです。これも曖昧な未来の利益のために今の具体的な何かをあきらめなければいけないという状況に置かれるからです。

今のコストを使って他の何かができないかを考えることを【機会費用を考慮する】と言います。意思決定する、何かを判断する時にはこの機会費用について考えてものごとを天秤に掛けています。意思決定において未来についての費用を考えると機会費用の考え方が更に複雑になります。

やっとフィットネスの話と結び付けますが、ここまでの話はそのまま運動習慣を作れるか、継続できるかという問題に適用できるかと思います。運動したした方が良いなんてことはあなたは百も承知ですよね。でもなかなか行動できない、続かないのはこういう理由があるんですね。

フィットネスから得られる恩恵の大部分はかなりタイムラグがあります。実際に頑張って運動した直後に健康度がより高まったことは実感できませんよね。繰り返し積み上げていく中で少しずつ変化し、健康診断などの数値を見て実感するわけです。これもなかなかフィットネスに手を出せない理由の一つです。

きついことをした直後の見返りが少なすぎるんですね。これも機会費用を考えています。同じ時間を過ごすなら、楽なこと、自分のしたいこと、楽しいことを選ぶのは当然です。お金を掛けて辛いことしたくは無いですよね。

こう思うのはあなただけではありません。私も含め多くの人がそうです。人間の脳がそういう作りになっています。そう考えてしまうのは仕方のないことだといえます。

人間は感情に勝てないことを知って行動しよう

confident fit ethnic woman training with other sportswomen in modern fitness studio
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でもだからと言って、そのままでいいことばかりではありません。今の自分の選択が先の自分を苦しめることになる場面もたくさんありますよね。だからこそ、今回紹介したような人間の特性を理解してそう思っている自分を客観的に見られる感覚がとても大切だと思います。

未来に向けてなんて考えない方が楽です。何もしない、何も考えない方が楽に決まっています。それにつけて、そこかしこに誘惑は待っています。あなたの選択を邪魔してきます。あなたの注意を反らせにきます。それらを理解しつつ行動できるかどうか、今すぐに行動できなくてもあなたが人間でいる限りそういう状況に陥りやすいと知っているかどうかが大切です。

行動経済学には【心の会計】というものもあります。お金は口座に入っていようが、財布にあろうが、車のダッシュボードにあろうが同じ価値をもっていますよね。でも自分の中で各行動に充てる予算を割り振って会計処理をしている場面が多くあります。

分かりやすいのは臨時収入やボーナスです。半年に一度ドカッと入ってくるボーナスを見ると「何を買おうかな?」と羽振りが良くなる人がほとんどですよね。これはあなたの中で普段の収入とは別会計に入っているからです。年収は同じでも、このように年に二回のボーナスが支給されるのと、年収を12ヶ月で均等に支給されるのでは貯蓄額に大きな開きが出たという実験結果もあります。受け取る総額は同じなのに、等分されるとそれはお給料であり、生活費と勘定するわけですね。

これも行動経済学の面白い所です。
なかなか運動習慣を作れない人はこの【心の会計】を利用して、一月にフィットネス関係に使える金額を分けておくのも一つだと思います。その金額内で自分の健康に投資するように考えると少し見方が変わるかと思います。少なくても、お金を使うことの抵抗感は減ります。試してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

【これは有益】フィットネスにも使える行動経済学の考え方” に対して1件のコメントがあります。

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